高分解能衛星データを用いたオブジェクトベース林相区分における地形情報の利用

空中写真判読による林相区分は一般に, 写真上の色調, テクスチャに加え, 植生と地形に関する知識を基に行われている。本研究では, 林相図作成の効率化と精度向上を目的とし, 高分解能衛星IKONOSのデータを用いたオブジェクトベース林相区分における地形情報の利用について検討した。京都市東部地域の森林を研究対象に, スペクトル特徴量だけを用いる方法と, スペクトル特徴量と地形情報を用いる方法により林相区分を行った。尾根線からの距離, 谷線からの距離という地形情報を取り入れることにより, Kappa係数において1%水準で有意な精度の向上が確認された。標高差の小さい地域における森林分布の変化は, 標高...

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Veröffentlicht in:Nihon Shinrin Gakkaishi 2009, Vol.91(1), pp.1-8
Hauptverfasser: 櫻井, 聖悟, 伊藤, 達夫, 田中, 和博
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:空中写真判読による林相区分は一般に, 写真上の色調, テクスチャに加え, 植生と地形に関する知識を基に行われている。本研究では, 林相図作成の効率化と精度向上を目的とし, 高分解能衛星IKONOSのデータを用いたオブジェクトベース林相区分における地形情報の利用について検討した。京都市東部地域の森林を研究対象に, スペクトル特徴量だけを用いる方法と, スペクトル特徴量と地形情報を用いる方法により林相区分を行った。尾根線からの距離, 谷線からの距離という地形情報を取り入れることにより, Kappa係数において1%水準で有意な精度の向上が確認された。標高差の小さい地域における森林分布の変化は, 標高の違いによる温度変化より, 尾根と谷における水分条件の違いの影響をより大きく受けるため, その情報を利用することにより分類精度が改善されたものと考えられる。
ISSN:1349-8509
1882-398X
DOI:10.4005/jjfs.91.1