東京都におけるOidium属Reticuloidium亜属菌によるキュウリうどんこ病の発生実態

2005,2006年に,東京都多摩地域の半促成および露地栽培において,Oidium属Reticuloidium亜属菌(OR菌)によるキュウリうどんこ病の発生状況を調査した結果,5市2町11圃場の6品種で発生が確認され,本菌が広範に分布することが明らかとなった.本菌の発生は,多くは5月上旬~6月中旬で,その後は従来のOidium属Fibroidium亜属菌(OF菌)が優占したが,それぞれは単独で発生し,両種が混発することは少なかった.圃場(品種:南極2号,京涼み)におけるOR菌の発病状況は,発病葉率21.8~39.0%,発病度5.8~12.8に達した.OR菌の形態的特徴はいずれも既知の日本産Oi...

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Veröffentlicht in:Nippon shokubutsu byōri gakkai 2009, Vol.75(1), pp.21-28
Hauptverfasser: 星, 秀男, 佐藤, 幸生, 堀江, 博道
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:2005,2006年に,東京都多摩地域の半促成および露地栽培において,Oidium属Reticuloidium亜属菌(OR菌)によるキュウリうどんこ病の発生状況を調査した結果,5市2町11圃場の6品種で発生が確認され,本菌が広範に分布することが明らかとなった.本菌の発生は,多くは5月上旬~6月中旬で,その後は従来のOidium属Fibroidium亜属菌(OF菌)が優占したが,それぞれは単独で発生し,両種が混発することは少なかった.圃場(品種:南極2号,京涼み)におけるOR菌の発病状況は,発病葉率21.8~39.0%,発病度5.8~12.8に達した.OR菌の形態的特徴はいずれも既知の日本産Oidium属Reticuloidium亜属菌と一致したが,分生子柄のfoot-cellの大きさは菌株によりやや異なった.品種によるOR菌に対する感受性の差異は,OF菌とほぼ同様の傾向であったが,湧泉に対しては,菌株により異なった.
ISSN:0031-9473
1882-0484
DOI:10.3186/jjphytopath.75.21