気温による森林地域のNDVI推定モデルの開発

衛星画像解析などで植物の状態を把握するためによく用いられる正規化植生指数(NDVI)について、森林地域を対象に気温と緯度経度などの位置情報からその値を推定するモデルを開発した。モデル作成に用いたNDVI観測値は、2003年のSPOT4/VEGETATIONによる10日間最大値データである。推定に用いた気温データは、森林地域に分類される2003年AMeDAS局173地点のデータである。モデル入力値としては、NDVI観測値に対応する10日間移動平均気温の中から、相関が高かった地点が最も多かった10日前から前日までの平均気温のデータセットを選択した。モデル作成に当たっては、雲の影響などにより、NDV...

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Veröffentlicht in:北海道環境科学研究センター所報 = Report of Hokkaido Institute of Environmental Sciences 2006-06 (32), p.43-56
Hauptverfasser: 野口, 泉, 布和敖斯尓, 高田, 雅之, 濱原, 和広, 高橋, 英明, 玉田, 克巳
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:衛星画像解析などで植物の状態を把握するためによく用いられる正規化植生指数(NDVI)について、森林地域を対象に気温と緯度経度などの位置情報からその値を推定するモデルを開発した。モデル作成に用いたNDVI観測値は、2003年のSPOT4/VEGETATIONによる10日間最大値データである。推定に用いた気温データは、森林地域に分類される2003年AMeDAS局173地点のデータである。モデル入力値としては、NDVI観測値に対応する10日間移動平均気温の中から、相関が高かった地点が最も多かった10日前から前日までの平均気温のデータセットを選択した。モデル作成に当たっては、雲の影響などにより、NDVIが低い値となった異常観測値を除外し、さらに植生の影響を考慮し、温量指数による5区分で検討した。NDVI値は、夏期及び冬期に、定値を示す限界点があることから、この限界点を気温で推定し、これを超えた場合は一定温度を入力値とし、その間は最小二乗法により直線近似を行うモデルを用いた。モデルの検証の結果、NDVI推定値と観測値の相関係数は0.968、また全地点の推定値と観測値の差の平均は0.087と、高い精度の地点モデルが得られた。さらに各地点モデルを推定する地域モデルの開発を行った。推定に用いた要素は、緯度、経度、標高、平均気温及び温量指数である。地域モデルにより得られたNDVI推定値と観測値との相関係数は0.923と高く、全地点の差の平均は0.131であり、高い精度でNDVIを推定できた。
ISSN:0916-8656