飼料イネ栽培における家畜尿液肥の利用
飼料イネの湛水直播栽培において、牛および豚の尿液肥を利用しての生産特性を調査したところ以下の結果を得た。1.豚及び牛の尿液肥の成分は、含有窒素のほとんどがアンモニア態窒素であった。2.飼料イネ収量において、牛尿基肥2t/10aおよび追肥3t/10a(2-3t区と表記)では、無施肥区の2倍近い乾物収量(約2t/10a)であった。また、牛尿5-0t区と2-3t区の比較から同じ施肥量であっても複数回に分けて施用することにより肥効は高まった。また、いずれの区も収穫時まで倒伏は認められなかった。3.窒素施用量と乾物収量の相関は高く、飼料イネ中の硝酸態窒素含量度も相関するが、その上昇程度は緩やかで、飼料と...
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Veröffentlicht in: | 群馬県畜産試験場研究報告 = Bulletin of the Gunma Animal Husbandry Experiment Station 2004-03 (10), p.55-64 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 飼料イネの湛水直播栽培において、牛および豚の尿液肥を利用しての生産特性を調査したところ以下の結果を得た。1.豚及び牛の尿液肥の成分は、含有窒素のほとんどがアンモニア態窒素であった。2.飼料イネ収量において、牛尿基肥2t/10aおよび追肥3t/10a(2-3t区と表記)では、無施肥区の2倍近い乾物収量(約2t/10a)であった。また、牛尿5-0t区と2-3t区の比較から同じ施肥量であっても複数回に分けて施用することにより肥効は高まった。また、いずれの区も収穫時まで倒伏は認められなかった。3.窒素施用量と乾物収量の相関は高く、飼料イネ中の硝酸態窒素含量度も相関するが、その上昇程度は緩やかで、飼料として給与する上で問題とならないレベルの0.002〜0.023%であった。また、施用された窒素は土壌にほとんど蓄積されなかった。4.飼料イネ中の栄養成分は、尿液肥施用量による大きな違いは認められなかった。しかし、粗蛋白含量は無施肥区に比べ全体的に増加する傾向にあった。また、カリウム含量は1.35〜1.90%で、硝酸態窒素含量とともに畑作で栽培される牧草・飼料作物よりも低い値であった。5.尿液肥の施用後4〜5日は、畦畔周辺で尿由来の弱い臭気が認められたが、5m以上離れると臭気は消失した。 |
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ISSN: | 1340-9514 |