ミニチュアシュナウザーの成犬における上顎骨上皮嚢胞の1例

上顎骨の上皮嚢胞は犬において稀である。5歳齢、避妊雌のミニチュアシュナウザーは左内眼角下の腫脹を呈した。単純X線検査では、左目の上顎骨前腹方に1.5cm径のX線透過性病巣が認められ、さらに鼻涙嚢造影により閉塞した鼻涙管を確認した。腫脹部位は抗生物質の治療に無効であったが、プレドニゾロンの経口投与により奏効した。試験的手術により褐色の漿液を満たした嚢胞状構造が明らかとなった。摘出した嚢胞物の病理組織学的検査では、二層の立方上皮からなる嚢胞であった。患犬は術後早期に回復し、36ヶ月間の経過観察において腫脹部の再発はみられていない。本症例は、ミニチュアシュナウザーの成犬における眼窩周囲骨の上皮嚢胞の...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Journal of veterinary medical science 2008-09, Vol.70 (9), p.1001-1004
Hauptverfasser: Lin, C.T, Tasi, W.C, Hu, C.K, Lin, N.T, Huang, P.Y, Yeh, L.S
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:上顎骨の上皮嚢胞は犬において稀である。5歳齢、避妊雌のミニチュアシュナウザーは左内眼角下の腫脹を呈した。単純X線検査では、左目の上顎骨前腹方に1.5cm径のX線透過性病巣が認められ、さらに鼻涙嚢造影により閉塞した鼻涙管を確認した。腫脹部位は抗生物質の治療に無効であったが、プレドニゾロンの経口投与により奏効した。試験的手術により褐色の漿液を満たした嚢胞状構造が明らかとなった。摘出した嚢胞物の病理組織学的検査では、二層の立方上皮からなる嚢胞であった。患犬は術後早期に回復し、36ヶ月間の経過観察において腫脹部の再発はみられていない。本症例は、ミニチュアシュナウザーの成犬における眼窩周囲骨の上皮嚢胞の最初の報告である。
ISSN:0916-7250