シイタケ原木栽培におけるハラアカコブカミキリ被害防止としての昆虫寄生菌Beauveria brongniartii固定不織布の有効性

ハラアカコブカミキリはシイタケほだ木を加害する重要害虫である。この被害を防止するため、昆虫寄生菌Beauveria brongniartii(Sacc.)Petchの分生胞子が固定された不織布を用いてその効果を調べた。ハラアカコブカミキリ成虫をこの不織布に接触させると17日目ですべて死亡した。その時の対照区の死亡率は20%であった。網室内で産卵行動への影響を見ると、産卵痕数は不織布設置区は対照区の43%、新成虫発生数では同じく56%にとどまった。野外のほだ場で同様に効果調査を行ったところ、産卵痕数は対照区の17%、新成虫発生数では20%となり、これはMEP剤散布による防除効果とほぼ同等であった...

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Veröffentlicht in:福岡県森林林業技術センター研究報告 2008-03 (9), p.9-14
Hauptverfasser: 大長光, 純, 川端, 良夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:ハラアカコブカミキリはシイタケほだ木を加害する重要害虫である。この被害を防止するため、昆虫寄生菌Beauveria brongniartii(Sacc.)Petchの分生胞子が固定された不織布を用いてその効果を調べた。ハラアカコブカミキリ成虫をこの不織布に接触させると17日目ですべて死亡した。その時の対照区の死亡率は20%であった。網室内で産卵行動への影響を見ると、産卵痕数は不織布設置区は対照区の43%、新成虫発生数では同じく56%にとどまった。野外のほだ場で同様に効果調査を行ったところ、産卵痕数は対照区の17%、新成虫発生数では20%となり、これはMEP剤散布による防除効果とほぼ同等であった。ただし次世代カミキリの生育には影響はなかった。
ISSN:1341-8092