CT所見を基にした分類法による犬の鼻腔腫瘍症例の予後
犬の鼻腔内腫瘍に対する病期分類におけるCT像の有用性を検討するため、鼻腔腫瘍の犬112症例を対象とし、各症例の病期をX線像を基にしたWHO分類(WHOステージ)とCT像を基にした分類法(CTステージ)によって分類した。これらの症例中約75%が鼻腔腺癌であったことから、生存期間については鼻腔腺癌の症例のみについて検討した。その結果、3段階のWHO分類では症例の70%以上がWHOステージ3に分類され、WHOステージ2はWHOステージ3より生存期間が長い傾向にあった。一方、CTステージでは、WHOステージ3の症例がCTステージ3と4に分類される傾向にあり、CTステージ3の犬はCTステージ4より有意に...
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Veröffentlicht in: | Journal of veterinary medical science 2008-03, Vol.70 (3), p.207-212 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 犬の鼻腔内腫瘍に対する病期分類におけるCT像の有用性を検討するため、鼻腔腫瘍の犬112症例を対象とし、各症例の病期をX線像を基にしたWHO分類(WHOステージ)とCT像を基にした分類法(CTステージ)によって分類した。これらの症例中約75%が鼻腔腺癌であったことから、生存期間については鼻腔腺癌の症例のみについて検討した。その結果、3段階のWHO分類では症例の70%以上がWHOステージ3に分類され、WHOステージ2はWHOステージ3より生存期間が長い傾向にあった。一方、CTステージでは、WHOステージ3の症例がCTステージ3と4に分類される傾向にあり、CTステージ3の犬はCTステージ4より有意に生存期間が長かった。また、無処置群と比較した手術+放射線治療群の予後は、WHOステージ3で長い傾向があり、CTステージ3においては有意に長かった。しかし、CTステージ4では治療法による予後の有意差は認められず、これは、CTステージ4が腫瘍のより進展した症例を含んでいたためと考えられた。これらの結果から、CTステージにより正確に臨床病期を示し、予後の検討に有用であると考えられた。 |
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ISSN: | 0916-7250 |