豪雨時におけるため池防災通報システム
近年大規模な集中豪雨が頻発している。本研究では、ため池下流側の被害を軽減することを目的に防災通報システムを開発した。これは、インターネットから取得した予想降雨量とため池防災データベースによって流域からため池への流入量を計算し、洪水吐の放流能力を越えると予測される危険ため池の情報を管理者や住民に提供するシステムである。危険ため池の情報は、パソコンでは地図情報とリスト・音声によって、また携帯電話ではメール文書として伝達される。地図情報は、GIS(地理情報システム)専用ソフトを用いず、エクセルが稼動する一般のパソコンに表示できるようにした。10個のため池がある流域を対象に、システム開発前に発生した福...
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Veröffentlicht in: | 農業情報研究 2008-03, Vol.16 (4), p.219-225 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext bestellen |
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Zusammenfassung: | 近年大規模な集中豪雨が頻発している。本研究では、ため池下流側の被害を軽減することを目的に防災通報システムを開発した。これは、インターネットから取得した予想降雨量とため池防災データベースによって流域からため池への流入量を計算し、洪水吐の放流能力を越えると予測される危険ため池の情報を管理者や住民に提供するシステムである。危険ため池の情報は、パソコンでは地図情報とリスト・音声によって、また携帯電話ではメール文書として伝達される。地図情報は、GIS(地理情報システム)専用ソフトを用いず、エクセルが稼動する一般のパソコンに表示できるようにした。10個のため池がある流域を対象に、システム開発前に発生した福井豪雨のデータを用いたシミュレーションによってシステムの溢水予測機能を確認した。また、システム開発後の豪雨時に水位計測を行い、システムの水位予測性能を経時的に検証し、概ね実運用できることを確認した。このようにシステムの基本機能は実現しているが、実用化に当たっては、ため池の初期水位を取得・伝達する装置を全ため池に設置する必要があり、そのための安価な装置を現在開発している。 |
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ISSN: | 0916-9482 |