讃岐黒豚・夢豚銘柄化推進事業に係る肉質向上試験(1) : パン粉給与による霜降り讃岐黒豚の生産

パン粉を用いたリジン調整飼料により、霜降り豚肉生産が見込めることから、香川県の地域特産豚であるバークシャー種の讃岐黒豚(以下B種という。)を用いて肥育試験、肉質検査、官能検査を行った。結果、パン粉50%でリジン0.51%飼料を体重56kgから給与した場合、胸最長筋(以下ロースという。)筋内脂肪は7.4%となり「霜降り」様となった。一日平均増体重は0.746kgであった。パン粉70%でリジン0.39及びパン粉100%でリジン0.24%ではロース筋内脂肪は4.1%、8.1%であり一日平均増体重は0.568kg、0.246kgとなり発育が劣った。パン粉100%でリジン0.24%飼料を体重91kgから...

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Veröffentlicht in:香川県畜産試験場研究報告 2007-10 (42), p.39-45
Hauptverfasser: 田淵, 賢治, 上原, 力
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:パン粉を用いたリジン調整飼料により、霜降り豚肉生産が見込めることから、香川県の地域特産豚であるバークシャー種の讃岐黒豚(以下B種という。)を用いて肥育試験、肉質検査、官能検査を行った。結果、パン粉50%でリジン0.51%飼料を体重56kgから給与した場合、胸最長筋(以下ロースという。)筋内脂肪は7.4%となり「霜降り」様となった。一日平均増体重は0.746kgであった。パン粉70%でリジン0.39及びパン粉100%でリジン0.24%ではロース筋内脂肪は4.1%、8.1%であり一日平均増体重は0.568kg、0.246kgとなり発育が劣った。パン粉100%でリジン0.24%飼料を体重91kgから給与した場合は一日平均増体重は0.739であるものの、ロース筋内脂肪は4.2と増加しなかった。なお、全ての例において大腰筋(以下ヘレという。)の脂肪割合は低く飼料の影響を受けなかった。筋内脂肪が高いと、保水性・伸展率・破断応力・破断エネルギーが低く、圧搾肉汁率が高い傾向が認められ、さらに、皮下脂肪は融点及びステアリン酸が高く、オレイン酸が低い傾向がみられた。官能検査では筋内脂肪が高いと全ての項目で評価が高くなった。これらのことから、パン粉を用いたリジン調整飼料により、発育に支障なくB種ロース筋内脂肪を高めるには、パン粉50%でリジン0.5%飼料を60〜70kgから80〜90kg間に給与するのが効果的と考察された。
ISSN:0389-3553