Bacillus thuringiensis製剤の紫外線による生物活性低下を抑制する保護物質の探索: 三酸化二鉄について
昆虫病原微生物(ウイルス、細菌、カビ、微胞子虫、線虫)を利用した生物農薬では散布後の作物における残留活性に環境要因が大きく影響し、中でも太陽光がもっとも活性を低下させるが、その度合は昆虫病原微生物の種類によって異なる。昆虫病原細菌の一種が産生する結晶性蛋白毒素(以下トキシンと略)を主な有効成分とする生物農薬は、わが国ではBT剤と称されている。BT剤に有効なUV保護物質の探索に当たってはそれに適した簡便な室内評価法の確立が先決である。そのためには種々の試験条件をあらかじめ設定しなければならない。筆者らは、先にUV照射に用いる光源の種類、照射量(照射距離および照射時間)、照射検体の状態、照射後の活...
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Veröffentlicht in: | Nihon Ōyō Dōbutsu Konchū Gakkai shi 2008/02/25, Vol.52(1), pp.31-33 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 昆虫病原微生物(ウイルス、細菌、カビ、微胞子虫、線虫)を利用した生物農薬では散布後の作物における残留活性に環境要因が大きく影響し、中でも太陽光がもっとも活性を低下させるが、その度合は昆虫病原微生物の種類によって異なる。昆虫病原細菌の一種が産生する結晶性蛋白毒素(以下トキシンと略)を主な有効成分とする生物農薬は、わが国ではBT剤と称されている。BT剤に有効なUV保護物質の探索に当たってはそれに適した簡便な室内評価法の確立が先決である。そのためには種々の試験条件をあらかじめ設定しなければならない。筆者らは、先にUV照射に用いる光源の種類、照射量(照射距離および照射時間)、照射検体の状態、照射後の活性評価に用いる昆虫種および処理方法について検討した。筆者らは、この四酸化三鉄よりさらに高いUV保護効果を示す物質を探索するため、先報とは酸化の程度の異なる三酸化二鉄のBT剤に対するUV保護効果を調べたところ、後者は前者よりUV保護能力が約10倍高いことが推測された。 |
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ISSN: | 0021-4914 1347-6068 |
DOI: | 10.1303/jjaez.2008.31 |