寒地における水稲の湛水土中直播栽培の播種様式が収量に及ぼす影響

北海道において1980~1982年および1985年に, 湛水土壌中直播栽培の播種様式, すなわち散播区, 条間15cm, 20cm, 30cmの条播区, および点播区(畦間30cm×株間10cm)の苗立ち期(5葉期)の乾物重, 茎数, 精玄米収量および収量構成要素を比較した. 苗立ち期の個体当たり乾物重や分げつ期のm2当たり茎数, 最高茎数および穂数の値は, 散播区と条間15~20cmの条播区が大きく, 点播区が小さかった. そのため, m2当たり籾数は, 散播区と条間15~20cmの条播区で他の播種様式の区よりも多くなった. しかし, 散播区では屑米が多く, 精玄米収量は条間15~20cmの...

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Veröffentlicht in:Japanese journal of crop science 2007, Vol.76(4), pp.586-590
Hauptverfasser: 丹野, 久, 相川, 宗嚴, 山崎, 信弘, 森脇, 良三郎, 天野, 高久
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:北海道において1980~1982年および1985年に, 湛水土壌中直播栽培の播種様式, すなわち散播区, 条間15cm, 20cm, 30cmの条播区, および点播区(畦間30cm×株間10cm)の苗立ち期(5葉期)の乾物重, 茎数, 精玄米収量および収量構成要素を比較した. 苗立ち期の個体当たり乾物重や分げつ期のm2当たり茎数, 最高茎数および穂数の値は, 散播区と条間15~20cmの条播区が大きく, 点播区が小さかった. そのため, m2当たり籾数は, 散播区と条間15~20cmの条播区で他の播種様式の区よりも多くなった. しかし, 散播区では屑米が多く, 精玄米収量は条間15~20cmの条播区が条間30cmの条播区対比で107~108%と最も多かった. 一方, 点播区は, 同対比96%とやや低収であった. 条播では条間が狭いほど耐倒伏性といもち病抵抗性が劣ることを考慮すると, 寒地における播種様式として条間20cmの条播が最良と考えられた.
ISSN:0011-1848
1349-0990
DOI:10.1626/jcs.76.586