諫早湾(2003年)における養殖マガキの成長,生残,および組織病変

諫早湾で発生する養殖マガキの大量斃死の発生要因を明らかにする研究の一環として、成長および生残率の調査を行い、組織病変を観察した。平均殻高は7月から9月までほぼ直線的に増加したが、その後増加と減少を示し、9月から10月の日間成長量は低下した。生残率は9月から10月にかけて急激に低下した。組織病理学的には、胃上皮の壊死、消化盲嚢上皮の萎縮、消化盲嚢間結合組織の壊死、および血球細胞の消化管内部への漏出が観察された。消化器官の病変は出現が長期に渡ること、病変の出現頻度が9月に最も高く斃死率の発生と重なることから、斃死の発生と深く関わっていると考察された。...

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Veröffentlicht in:長崎県水産試験場研究報告 2006-03 (31), p.11-14
Hauptverfasser: 大橋, 智志, 森川, 晃, 中田, 久
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:諫早湾で発生する養殖マガキの大量斃死の発生要因を明らかにする研究の一環として、成長および生残率の調査を行い、組織病変を観察した。平均殻高は7月から9月までほぼ直線的に増加したが、その後増加と減少を示し、9月から10月の日間成長量は低下した。生残率は9月から10月にかけて急激に低下した。組織病理学的には、胃上皮の壊死、消化盲嚢上皮の萎縮、消化盲嚢間結合組織の壊死、および血球細胞の消化管内部への漏出が観察された。消化器官の病変は出現が長期に渡ること、病変の出現頻度が9月に最も高く斃死率の発生と重なることから、斃死の発生と深く関わっていると考察された。
ISSN:0388-8401