糞上移植法を用いて寒地型牧草地へ導入したシバ(Zoysia japonica Steud.)の定着と拡大

省力的にシバを導入する糞上移植法の有効性を検討するために,放牧を継続しながら糞上移植法により移植したシバ苗の定着率と初期生育を通常移植法と比較した。さらに,シバ導入後の放牧圧がシバの拡大に及ぼす影響を明らかにするために,移植翌年より2水準の放牧圧条件におけるシバ匍匐茎の拡大を調査した。糞上移植されたシバ苗は牛による引き抜きを受けず,定着率は移植日によっては通常移植よりも有意に高かった。移植3年目以降におけるシバの拡大は草高が10cm前後で維持された5-8頭/haの高放牧圧区で優れ,移植後5年間でシバの被度は54%にまで高まった。以上のことから,糞上移植法は省力的にシバを導入する方法として有効で...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Nippon Sōchi Gakkaishi 2007/07/15, Vol.53(2), pp.102-108
Hauptverfasser: 北川, 美弥, 池田, 堅太郎, 西田, 智子, 山本, 嘉人, 梨木, 守, 畠中, 哲哉
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:省力的にシバを導入する糞上移植法の有効性を検討するために,放牧を継続しながら糞上移植法により移植したシバ苗の定着率と初期生育を通常移植法と比較した。さらに,シバ導入後の放牧圧がシバの拡大に及ぼす影響を明らかにするために,移植翌年より2水準の放牧圧条件におけるシバ匍匐茎の拡大を調査した。糞上移植されたシバ苗は牛による引き抜きを受けず,定着率は移植日によっては通常移植よりも有意に高かった。移植3年目以降におけるシバの拡大は草高が10cm前後で維持された5-8頭/haの高放牧圧区で優れ,移植後5年間でシバの被度は54%にまで高まった。以上のことから,糞上移植法は省力的にシバを導入する方法として有効であり,移植後は放牧により草高を10cm前後に維持することで,シバ草地へ移行できることが示唆された。
ISSN:0447-5933
2188-6555
DOI:10.14941/grass.53.102