ニホンナシ‘新高’の果頂部切除処理による果形の改善

ニホンナシ‘新高’では,果頂部の突出した果実が発生することが問題となっている.そこで,幼果期に突出した果頂部を切除処理し,果形と果実品質に及ぼす影響を検討した. 果頂部の突出した幼果に対して,満開後30日前後に突出部を先端から2~3 mmの位置で切除処理すると収穫時の果形が改善され,切除痕は,満開後30日前後の切除処理では目立たず,それより処理時期が遅くなるものほど甚大となった.また,切除処理による障害果発生や果実品質低下等の影響は認められず,果頂部の裂皮や裂果の発生は減少した.切除処理時の天候条件は切除部の腐敗や収穫時の果実品質に悪影響を及ぼさなかった.本処理は,果頂部突出幼果の多発年におい...

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Veröffentlicht in:Engeigaku kenkyuu 2007, Vol.6(3), pp.425-429
Hauptverfasser: 安井, 淑彦, 各務, 裕史
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
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Beschreibung
Zusammenfassung:ニホンナシ‘新高’では,果頂部の突出した果実が発生することが問題となっている.そこで,幼果期に突出した果頂部を切除処理し,果形と果実品質に及ぼす影響を検討した. 果頂部の突出した幼果に対して,満開後30日前後に突出部を先端から2~3 mmの位置で切除処理すると収穫時の果形が改善され,切除痕は,満開後30日前後の切除処理では目立たず,それより処理時期が遅くなるものほど甚大となった.また,切除処理による障害果発生や果実品質低下等の影響は認められず,果頂部の裂皮や裂果の発生は減少した.切除処理時の天候条件は切除部の腐敗や収穫時の果実品質に悪影響を及ぼさなかった.本処理は,果頂部突出幼果の多発年において,高品質果実の安定生産を図る上で有効な手段と考えられる.
ISSN:1347-2658
1880-3571
DOI:10.2503/hrj.6.425