沖縄産ヒジキからのアルギン酸の分離・同定とアルギン酸オリゴ糖の調製

沖縄産ヒジキのフコイダン抽出残渣からアルギン酸を分離・同定し,その化学特性を明らかにした.また,得られたアルギン酸を市販の酵素を用いて分解し,ゲルろ過クロマトグラフィーでオリゴ糖を分離してそれらの化学特性についても調べた.アルギン酸の全糖,ウロン酸,灰分および水分はそれぞれ85.2,80.5,12.1および2.2%であった.分子量は約7×104と算出された.旋光およびIRスペクトルは標準アルギン酸とよく一致した.13C-および1H-NMRスペクトルの結果からL-グルロン酸とD-マンヌロン酸を同定し,アノメリックプロトンの積分結果からM/Gは0.53であった.さらに,得られたアルギン酸を市販の酵...

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Veröffentlicht in:Journal of Applied Glycoscience 2007, Vol.54(2), pp.85-90
Hauptverfasser: 城間, 力, 上地, 俊徳, 多和田, 真吉, 田幸, 正邦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:沖縄産ヒジキのフコイダン抽出残渣からアルギン酸を分離・同定し,その化学特性を明らかにした.また,得られたアルギン酸を市販の酵素を用いて分解し,ゲルろ過クロマトグラフィーでオリゴ糖を分離してそれらの化学特性についても調べた.アルギン酸の全糖,ウロン酸,灰分および水分はそれぞれ85.2,80.5,12.1および2.2%であった.分子量は約7×104と算出された.旋光およびIRスペクトルは標準アルギン酸とよく一致した.13C-および1H-NMRスペクトルの結果からL-グルロン酸とD-マンヌロン酸を同定し,アノメリックプロトンの積分結果からM/Gは0.53であった.さらに,得られたアルギン酸を市販の酵素を用いて分解し,ゲルろ過クロマトグラフィーで8種のオリゴ糖を分離した.2D-NMRおよびESI-MSスペクトルから,これらオリゴ糖はΔGGGG,ΔGGG,ΔGG,ΔG,ΔMMMM,ΔMMM,ΔMMおよびΔMと同定した.
ISSN:1344-7882
1880-7291
DOI:10.5458/jag.54.85