北海道サロマ湖におけるヒメエゾボラのインポセックスと寄生虫感染の発生頻度とそれらの関連性

サロマ湖におけるヒメエゾボラのインポセックスと寄生虫感染の発生頻度とそれらの関係について評価した。30.9%のメスにおいてインポセックスが認められ、オスとメスの25.1%が寄生虫に感染していた。感染率については、雌雄間および成熟・未成熟個体間で違いは見られなかった。また、寄生虫感染指数についても、雌雄間で差はなかった(オス:0.079、メス:0.074)。寄生虫感染には季節的パターンは認められなかったが、雌雄ともに、大型個体において感染率が高かった。19.3%のメスにおいて、インポセックスと寄生虫感染が同時に観察された。また、インポセックスの段階が指数1 から2 、3と進行するにつれ、寄生虫感...

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Veröffentlicht in:Suisan Zoshoku 2007, Vol.55 (1), p.9-15
Hauptverfasser: 藤永, 克昭, Miranda, R.M, Ilano, A.S, 中尾, 繁
Format: Artikel
Sprache:eng ; jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:サロマ湖におけるヒメエゾボラのインポセックスと寄生虫感染の発生頻度とそれらの関係について評価した。30.9%のメスにおいてインポセックスが認められ、オスとメスの25.1%が寄生虫に感染していた。感染率については、雌雄間および成熟・未成熟個体間で違いは見られなかった。また、寄生虫感染指数についても、雌雄間で差はなかった(オス:0.079、メス:0.074)。寄生虫感染には季節的パターンは認められなかったが、雌雄ともに、大型個体において感染率が高かった。19.3%のメスにおいて、インポセックスと寄生虫感染が同時に観察された。また、インポセックスの段階が指数1 から2 、3と進行するにつれ、寄生虫感染割合は28.6%から7.4、10.3%と急減した。これらの結果は、過去の研究例と比較して、サロマ湖のヒメエゾボラ個体群はインポセックスから回復し続けていることを示唆し、また、この個体群を回復する上では、寄生虫の感染が最も重要な影響を及ぼすと考えられた。
ISSN:0371-4217
DOI:10.11233/aquaculturesci1953.55.9