ベトナム農村の所得貧困とその改善方向 : 紅河デルタ・サクソン県地域を事例として
ベトナムの1人当たりGNIは430ドル(2002年)で依然として低水準にあり、都市と農村を比較すると農村の方がはるかに所得貧困状態にある。そこで、本稿ではベトナム北部の紅河デルタ地域(ハノイ省サクソン県Bac Son行政村)の農業経営実態調査をもとに農家の所得貧困の現状を分析し、所得貧困の改善方向について検討する。第1に、ベトナム農村の所得貧困の実態と貧困ラインについて整理をする。第2に、農業経営実態調査の分析結果をもとに農業所得の向上について解明する。第3に、農外所得による所得貧困の改善について解明する。結果は、規模に恵まれた農家の場合はVACシステムを活かしつつ養豚に代表される畜産部門の充...
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Veröffentlicht in: | 農村研究 2007-03 (104), p.90-100 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | ベトナムの1人当たりGNIは430ドル(2002年)で依然として低水準にあり、都市と農村を比較すると農村の方がはるかに所得貧困状態にある。そこで、本稿ではベトナム北部の紅河デルタ地域(ハノイ省サクソン県Bac Son行政村)の農業経営実態調査をもとに農家の所得貧困の現状を分析し、所得貧困の改善方向について検討する。第1に、ベトナム農村の所得貧困の実態と貧困ラインについて整理をする。第2に、農業経営実態調査の分析結果をもとに農業所得の向上について解明する。第3に、農外所得による所得貧困の改善について解明する。結果は、規模に恵まれた農家の場合はVACシステムを活かしつつ養豚に代表される畜産部門の充実による農業所得の増加および兼業による農外所得の増加が所得貧困の改善に大きな役割を果たすことが明らかになった。今後の課題としては高収益農家の事例分析による新たな改善方向の解明や南部メコンデルタ地域を対象とした研究が挙げられよう。 |
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ISSN: | 0388-8533 |