ヒラメ用配合飼料におけるタンパク質代替源の検討

ヒラメ用飼料の魚粉代替源として、ペプチドグリカン製造Brevibacerium lacofermenum残滓(BLR)およびマルソウダ加工残滓(BMM)の配合許容量を調べるとともに、BLRと濃縮大豆タンパク質(SPC)との併用配合による魚粉配合量の削減を試みた。高魚粉飼料を対照として、その魚粉タンパク質の20-60%をBLRまたはBMMで代替した飼料ならびにBLRとSPCの1:1、1:3または3:1混合物で代替した飼料を調整した。いずれの実験でも、ヒラメ稚魚を20尾ずつ0.2トン容ポリエチレン製円形水槽に収容して所定の試験区(1試験区あたり2水槽)を設け、各飼料を一定の給餌率で与えて45日間飼...

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Veröffentlicht in:愛媛県水産試験場研究報告 2006-11 (12), p.15-24
Hauptverfasser: 松岡, 学, 八木, 秀志, 平井, 正巳, 網田, 朋大, 益本, 俊朗, 細川, 秀毅
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:ヒラメ用飼料の魚粉代替源として、ペプチドグリカン製造Brevibacerium lacofermenum残滓(BLR)およびマルソウダ加工残滓(BMM)の配合許容量を調べるとともに、BLRと濃縮大豆タンパク質(SPC)との併用配合による魚粉配合量の削減を試みた。高魚粉飼料を対照として、その魚粉タンパク質の20-60%をBLRまたはBMMで代替した飼料ならびにBLRとSPCの1:1、1:3または3:1混合物で代替した飼料を調整した。いずれの実験でも、ヒラメ稚魚を20尾ずつ0.2トン容ポリエチレン製円形水槽に収容して所定の試験区(1試験区あたり2水槽)を設け、各飼料を一定の給餌率で与えて45日間飼育し、増重率、飼料効率、血液性状、全魚体一般成分などを測定した。BLRまたはBMMを代替源とする単用配合試験の結果、いずれの代替配合区でも配合量の増加に伴って増重率と飼料効率は低下する傾向にあったが、20%配合区では無配合の対照区に匹敵するそれらが認められ、血液性状や全魚体一般成分も優れていた。BLRとSPCを用いた併用配合試験では、対照区に比べてBLRとSPCの1:1混合物の20%配合区および1:3混合物の40%配合区では増重率が多少高く、1:1混合物の40%配合区でも類似していたが、3:1混合物の40%配合区およびこれら3種混合物の60%配合区では低かった。飼料効率、全魚体粗脂肪含量および血液性状値にも増重率と類似した区間差が認められた。以上の結果より、ヒラメ稚魚飼料に対するBLRおよびBMMの配合許容量は、いずれも20%程度であるが、前者とSPCを1:1または1:3の配合比で併用配合すれば、魚粉配合量の40%を削減できることが分かった。
ISSN:0388-2098