沖縄本島南部地区における地下ダムの役割と効果

沖縄本島南部地区一帯は台地を形成しており, これら台地を造る琉球石灰岩は, 空隙に富み透水性が極めて大きく, 台地上に降った降雨の大部分は, 浸透して地下水として海に流出するため, 河川が皆無である。さらに台地上の畑地は,「島尻マージ」 と呼ばれる保水力の乏しい土壌と相まって, 地域の農家は, 恒常的な干ばつに苦しめられ, 不安定な営農を強いられてきた。このため, 糸満市および八重瀬町 (旧具志頭村) の1,352haの畑地を対象に, 国営沖縄本島南部かんがい事業が, 平成4年度から17年度に実施された。地下ダムによる水源開発の過程を概観し, 国営事業の実施内容, 地下ダムからの用水供給による...

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Veröffentlicht in:Nōgyō Doboku Gakkai-Shi 2006/12/01, Vol.74(12), pp.1107-1110,a2
Hauptverfasser: 名和, 規夫, 青木, 進, 中尾, 仁
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:沖縄本島南部地区一帯は台地を形成しており, これら台地を造る琉球石灰岩は, 空隙に富み透水性が極めて大きく, 台地上に降った降雨の大部分は, 浸透して地下水として海に流出するため, 河川が皆無である。さらに台地上の畑地は,「島尻マージ」 と呼ばれる保水力の乏しい土壌と相まって, 地域の農家は, 恒常的な干ばつに苦しめられ, 不安定な営農を強いられてきた。このため, 糸満市および八重瀬町 (旧具志頭村) の1,352haの畑地を対象に, 国営沖縄本島南部かんがい事業が, 平成4年度から17年度に実施された。地下ダムによる水源開発の過程を概観し, 国営事業の実施内容, 地下ダムからの用水供給による営農変化, 管理上の課題等について整理した。
ISSN:0369-5123
1884-7188
DOI:10.11408/jjsidre1965.74.1107