ミカンキジラミに対する各種薬剤の殺虫効果

鹿児島県では2002年にカンキツグリーニング病の罹病樹が発見され,経済栽培園への被害拡大が危惧されている。そこで,本病の媒介虫であるミカンキジラミの成虫に対し,ネオニコチノイド剤,有機リン剤および殺ダニ剤等23薬剤を供試して殺虫効果を調べた。さらにネオニコチノイド剤2剤と有機リン剤1剤を供試して両者の残効性も比較した。その結果,供試薬剤の中で12剤がミカンキジラミ成虫に対して高い殺虫効果を示した。特に有機リン剤4剤とネオニコチノイド剤5剤の効果は高く,前者は速効性に優れ,後者は残効性に優れていた。また,殺ダニ剤にも殺虫効果の高い薬剤が認められた。これらの結果からカンキツにおけるミカンキジラミの...

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Veröffentlicht in:Kyūshū Byōgaichu Kenkyūkaihō 2006/11/10, Vol.52, pp.71-74
Hauptverfasser: 林川, 修二, 末永, 博, 鳥越, 博明
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:鹿児島県では2002年にカンキツグリーニング病の罹病樹が発見され,経済栽培園への被害拡大が危惧されている。そこで,本病の媒介虫であるミカンキジラミの成虫に対し,ネオニコチノイド剤,有機リン剤および殺ダニ剤等23薬剤を供試して殺虫効果を調べた。さらにネオニコチノイド剤2剤と有機リン剤1剤を供試して両者の残効性も比較した。その結果,供試薬剤の中で12剤がミカンキジラミ成虫に対して高い殺虫効果を示した。特に有機リン剤4剤とネオニコチノイド剤5剤の効果は高く,前者は速効性に優れ,後者は残効性に優れていた。また,殺ダニ剤にも殺虫効果の高い薬剤が認められた。これらの結果からカンキツにおけるミカンキジラミの防除では,その特性を生かした薬剤を選択することで,効率的な防除が可能であると考えられた。
ISSN:0385-6410
1884-0035
DOI:10.4241/kyubyochu.52.71