一時的水域で繁殖する魚類の移動・分散範囲に関する研究 : 東京都日野市の向島用水・国立市の府中用水を事例として

ドジョウ等の一時的水域で繁殖する魚類の生息空間として最低限保全すべき恒久的水域の範囲として、繁殖のための一時的水域への移動(進入)範囲と成育後の一時的水域からの分散(脱出)範囲を明らかにすることを目的として、一時的水域へ繁殖のため移動する魚類および一時的水域から分散する魚類にマーキングを施し放流した後、再採捕調査を行った。その結果、1)ドジョウの移動・分散範囲は一時的水域との接続点から上流100mから下流300m、タモロコは上流200mから下流500m以内の範囲であった。2)ギンブナ、シマドジョウは再採捕個体数が少なく移動・分散範囲を明らかにできなかったが、シマドジョウは上流から一時的水域に移...

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Veröffentlicht in:Nōgyō Doboku Gakkai ronbunshū 2006-08 (244), p.151-163
Hauptverfasser: 西田, 一也, 藤井, 千晴, 皆川, 明子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:ドジョウ等の一時的水域で繁殖する魚類の生息空間として最低限保全すべき恒久的水域の範囲として、繁殖のための一時的水域への移動(進入)範囲と成育後の一時的水域からの分散(脱出)範囲を明らかにすることを目的として、一時的水域へ繁殖のため移動する魚類および一時的水域から分散する魚類にマーキングを施し放流した後、再採捕調査を行った。その結果、1)ドジョウの移動・分散範囲は一時的水域との接続点から上流100mから下流300m、タモロコは上流200mから下流500m以内の範囲であった。2)ギンブナ、シマドジョウは再採捕個体数が少なく移動・分散範囲を明らかにできなかったが、シマドジョウは上流から一時的水域に移動して繁殖し、再び上流へと分散しており、ギンブナは一時的水域から脱出後堰上部の深みへと分散していた。3)ドジョウ、タモロコは前述の範囲外から移動して一時的水域へ進入する移動的な個体が少数存在していた。
ISSN:0387-2335