黒毛和種の発育不良牛における発育と血清インスリン様成長因子-1濃度

黒毛和種の発育不良牛の発育とインスリン様成長因子 (IGF)-1の関係を検討することを目的に, 食欲が正常で下痢や肺炎の症状を示さない発育不良牛 (雄8頭, 雌8頭, 去勢1頭) の体重, 体高およびIGF-1を測定した. 発育不良牛の体重および体高充足率は, 正常牛のそれぞれ約30%および80%で, 削痩体型を示していた.平均日増体重は約0.3kgで, “追いつき成長” を示さなかった. また血清IGF-1濃度は, 初診時, 観察終了時ともに低かった. このことは, 下痢や肺炎のような発育不良の原因がなく, 正常な食欲を示しても, 血清IGF-1濃度が低い場合, 発育不良牛は十分に発育できな...

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Veröffentlicht in:Nippon Juishikai zasshi 2006/09/20, Vol.59(9), pp.603-606
Hauptverfasser: 高須, 正規, 大場, 恵典, 荒井, 宏幸, 河島, 孝典, 西飯, 直仁, 前田, 貞俊, 宮澤, 清志, 北川, 均
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:黒毛和種の発育不良牛の発育とインスリン様成長因子 (IGF)-1の関係を検討することを目的に, 食欲が正常で下痢や肺炎の症状を示さない発育不良牛 (雄8頭, 雌8頭, 去勢1頭) の体重, 体高およびIGF-1を測定した. 発育不良牛の体重および体高充足率は, 正常牛のそれぞれ約30%および80%で, 削痩体型を示していた.平均日増体重は約0.3kgで, “追いつき成長” を示さなかった. また血清IGF-1濃度は, 初診時, 観察終了時ともに低かった. このことは, 下痢や肺炎のような発育不良の原因がなく, 正常な食欲を示しても, 血清IGF-1濃度が低い場合, 発育不良牛は十分に発育できないことを示していた. したがって, IGF-1は発育不良牛の発育, つまり肉用としての予後を知るための指標になる可能性が高いと考えられた.
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma1951.59.603