最近10年間の東京都芝浦食肉衛生検査所における豚丹毒の摘発状況, 分離菌の血清型および薬剤感受性の特徴

1995年4月から2005年3月までの間に, 東京都芝浦食肉衛生検査所において, と畜検査された豚2, 734, 228頭中725頭が豚丹毒と診断された. 当所における摘発率は, 過去10年間の年次推移でみると減少傾向が認められ, 全国調査での特徴とは異なっていた. 豚丹毒を病型別にみると関節炎型が最も多く, 次いで蕁麻疹型, 疣状心内膜炎型であった. 豚丹毒と診断された総計725頭中636頭から分離した豚丹毒菌727株の血清型は1a型522株, 1b型36株, 2型127株であり, 全体の94.3%を3種類の血清型が占めていた. 2001年から2003年に分離した豚丹毒菌の薬剤感受性試験では...

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Veröffentlicht in:Nippon Juishikai zasshi 2006/06/20, Vol.59(6), pp.409-415
Hauptverfasser: 宮尾, 陽子, 舟越, 康之, 高木, 裕, 神崎, 政子, 飯田, 孝, 内山, 万利子, 高木, 昌美, 今田, 由美子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:1995年4月から2005年3月までの間に, 東京都芝浦食肉衛生検査所において, と畜検査された豚2, 734, 228頭中725頭が豚丹毒と診断された. 当所における摘発率は, 過去10年間の年次推移でみると減少傾向が認められ, 全国調査での特徴とは異なっていた. 豚丹毒を病型別にみると関節炎型が最も多く, 次いで蕁麻疹型, 疣状心内膜炎型であった. 豚丹毒と診断された総計725頭中636頭から分離した豚丹毒菌727株の血清型は1a型522株, 1b型36株, 2型127株であり, 全体の94.3%を3種類の血清型が占めていた. 2001年から2003年に分離した豚丹毒菌の薬剤感受性試験では, OXA, ERFX, DNFX, DSM, OTC, 及びDOXYの多剤耐性株が2.4%確認されたことは注目すべき点であった. また, 陰性豚の保留期間を短縮する目的で, ELISA法による関節液抗体価測定について検討した結果, スクリーニング法としての有用性が示唆された.
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma1951.59.409