Short colonの猫の1例

数年来の下痢症状ならびに排便時の痛みと悲鳴の症状を主訴として11歳の雄雑種猫が来院した. 症例は生涯を通じて無形便を排泄していた. バリウム注腸X線造影検査の結果, 回結口部と盲腸が正中より左側に存在し下行結腸近位が盲端を形成する異常に短い結腸が描出され, 形態学的にshort colonと診断された. さらに, 大腸内視鏡検査によって結腸と回腸との粘膜表面構造の違いが観察され, 粘膜バイオプシー検査の結果から組織学的にもそれが証明された. 本症例は, わが国で初めて誌上報告される猫のshort colonの症例である....

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Veröffentlicht in:Nippon Juishikai zasshi 2006/06/20, Vol.59(6), pp.403-408
Hauptverfasser: 大石, 明広, 宇根, 良馬, 馬場, 進, 福島, 健次郎, 鈴木, 維時, 三好, 宣彰
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:数年来の下痢症状ならびに排便時の痛みと悲鳴の症状を主訴として11歳の雄雑種猫が来院した. 症例は生涯を通じて無形便を排泄していた. バリウム注腸X線造影検査の結果, 回結口部と盲腸が正中より左側に存在し下行結腸近位が盲端を形成する異常に短い結腸が描出され, 形態学的にshort colonと診断された. さらに, 大腸内視鏡検査によって結腸と回腸との粘膜表面構造の違いが観察され, 粘膜バイオプシー検査の結果から組織学的にもそれが証明された. 本症例は, わが国で初めて誌上報告される猫のshort colonの症例である.
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma1951.59.403