乳管拡張症を伴ったフェレットの副腎皮質腺癌の1例

2年以上の全身性脱毛を呈していた5歳8ヵ月齢の避妊雌フェレットで右第3-5乳腺の腫大が確認された。エストラジオール、17-ヒドロキシプロゲステロンの高値およびその他の臨床検査結果から脱毛は副腎疾患に関連した症状と判断した。開腹により左右副腎の腫大を認めた。左副腎および乳腺腫脹部の外科的切除と病理組織学的検査を実施し、それぞれ副腎皮質腺癌および乳管拡張症と診断した。術後、術前に高値を示した血清中ステロイドホルモン値は低下し、臨床経過から、本症例は副腎腫瘍により過剰に分泌された性ステロイドホルモンの影響を乳腺が長期間受けた結果、乳管拡張症が発生したものと推測された。...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Nippon Juishikai zasshi 2006-06, Vol.59 (6), p.397-399
Hauptverfasser: 三輪, 恭嗣, 松永, 悟, 上塚, 浩司, 中山, 裕之, 田中, 隆志, 谷口, 孝, 小川, 博之
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:2年以上の全身性脱毛を呈していた5歳8ヵ月齢の避妊雌フェレットで右第3-5乳腺の腫大が確認された。エストラジオール、17-ヒドロキシプロゲステロンの高値およびその他の臨床検査結果から脱毛は副腎疾患に関連した症状と判断した。開腹により左右副腎の腫大を認めた。左副腎および乳腺腫脹部の外科的切除と病理組織学的検査を実施し、それぞれ副腎皮質腺癌および乳管拡張症と診断した。術後、術前に高値を示した血清中ステロイドホルモン値は低下し、臨床経過から、本症例は副腎腫瘍により過剰に分泌された性ステロイドホルモンの影響を乳腺が長期間受けた結果、乳管拡張症が発生したものと推測された。
ISSN:0446-6454