無晒しマグロかまぼこのゲル特性に及ぼす重曹添加の影響

魚肉の水晒しを行なわなくても重曹を加えれば、加熱ゲルの折り曲げ特性が向上する理由を明らかにするために、通常カマボコ原料としては用いられていないマグロを用いて実験を行った。食塩と重曹をそれぞれ単独で、あるいは両者を一緒に原料に加え、加熱ゲルの折り曲げ特性と筋肉の生化学的・物理化学的特性を調べた。その結果、重曹を添加してもミオシンBのAPase活性は高くならなかった。一方、重曹の添加によって塩溶性のタンパク質量は増加し、保水性も高くなった。また、重曹以外のアルカリ化剤を加えても折り曲げ特性が向上したことから、重曹添加によるゲル特性向上の原因は、魚肉のpHが高くなったことによる溶出タンパク質の増加と...

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Veröffentlicht in:水産大学校研究報告 = The journal of the Shimonoseki University of Fisheries 2006-03, Vol.54 (2), p.71-75
Hauptverfasser: 浜田, 盛承, 梅林, 恵子, 沖本, 詠, 片山, 寂, 都留, 隆, 和田, 律子, 末綱, 邦男, 甲斐, 徳久, 田上, 保博
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:魚肉の水晒しを行なわなくても重曹を加えれば、加熱ゲルの折り曲げ特性が向上する理由を明らかにするために、通常カマボコ原料としては用いられていないマグロを用いて実験を行った。食塩と重曹をそれぞれ単独で、あるいは両者を一緒に原料に加え、加熱ゲルの折り曲げ特性と筋肉の生化学的・物理化学的特性を調べた。その結果、重曹を添加してもミオシンBのAPase活性は高くならなかった。一方、重曹の添加によって塩溶性のタンパク質量は増加し、保水性も高くなった。また、重曹以外のアルカリ化剤を加えても折り曲げ特性が向上したことから、重曹添加によるゲル特性向上の原因は、魚肉のpHが高くなったことによる溶出タンパク質の増加と、魚肉の保水性向上にあると考えられた。
ISSN:0370-9361