北部ハイブッシュブルーベリーの暖地栽培のための スノキ属野生種シャシャンボの台木としての可能性

北部ハイブッシュブルーベリーの暖地栽培技術の開発を目的として,シャシャンボの台木としての可能性を検討した.3年生実生のシャシャンボに‘バークレー’,‘ブルークロップ’および‘アーリーブルー’を接ぎ木したところ,活着率は85.7~100%であった.また,接ぎ木活着の品種間差異を調査するために,ブルーベリー41品種(ハイブッシュブルーベリーおよびラビットアイブルーベリー)をシャシャンボに接ぎ木したところ,すべての品種で接ぎ木が可能であった.接ぎ木部分の不親和症状は接ぎ木4年後でも観察されなかった.シャシャンボ台に接ぎ木した‘アーリーブルー’の新梢の第一次伸長量や果実重は自根株に比べ有意に高かった....

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Engeigaku kenkyuu 2006, Vol.5(2), pp.105-110
Hauptverfasser: 國武, 久登, 津田, 浩利, 高木, 良心, 大野, 礼成, 黒木, 義一, 吉岡, 克則, 鹿毛, 哲郎, 伊藤, 俊明, 小松, 春喜
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:北部ハイブッシュブルーベリーの暖地栽培技術の開発を目的として,シャシャンボの台木としての可能性を検討した.3年生実生のシャシャンボに‘バークレー’,‘ブルークロップ’および‘アーリーブルー’を接ぎ木したところ,活着率は85.7~100%であった.また,接ぎ木活着の品種間差異を調査するために,ブルーベリー41品種(ハイブッシュブルーベリーおよびラビットアイブルーベリー)をシャシャンボに接ぎ木したところ,すべての品種で接ぎ木が可能であった.接ぎ木部分の不親和症状は接ぎ木4年後でも観察されなかった.シャシャンボ台に接ぎ木した‘アーリーブルー’の新梢の第一次伸長量や果実重は自根株に比べ有意に高かった.しかしながら,新梢の第一次伸長は,ラビットアイブルーベリー台(‘ホームベル’,‘ティフブルー’)と比較してシャシャンボ台が劣っていた.果実の糖および有機酸分析を行った結果,含量および組成比に台木による大きな差異は認められなかった. 以上の結果から,シャシャンボはブルーベリーと接ぎ木親和性があると推測され,南九州などの暖地において北部ハイブッシュブルーベリー栽培の台木として期待できると推測された.
ISSN:1347-2658
1880-3571
DOI:10.2503/hrj.5.105