サトウキビに接種した窒素固定エンドファイトHerbaspirillumの動態追跡のための緑色蛍光タンパク質の利用

サトウキビ(RK86-129)の根部に接種した窒素固定エンドファイトの植物体内における挙動をgfp遺伝子で標識したHerbaspirillum sp. B501 gfp1を用いて追跡した。5×10^7 cells ml^のB501 gfp1菌株を含む懸濁液に根部を1時間浸し,1時問,1日,3日,7日,1ヶ月および2ヶ月後に蛍光顕微鏡を用いてその挙動を追跡した。その結果,1時間後では根の表面の一部に数個の菌体が付着する程度であったが,1日後には,細胞間隙や根の表面での増殖が確認された。7日後には不定根の発生部位に生じた表皮の裂け目で増殖する様子が数多く観察され,1ヶ月後には茎の維管束での増殖も観...

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Veröffentlicht in:土と微生物 2006/04/01, Vol.60(1), pp.3-9
Hauptverfasser: 清水, 友, 豊里, 学, 久綱, 泰代, 佐伯, 雄一, 南澤, 究, 中西, 康博, 明石, 良, 赤尾, 勝一郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:サトウキビ(RK86-129)の根部に接種した窒素固定エンドファイトの植物体内における挙動をgfp遺伝子で標識したHerbaspirillum sp. B501 gfp1を用いて追跡した。5×10^7 cells ml^のB501 gfp1菌株を含む懸濁液に根部を1時間浸し,1時問,1日,3日,7日,1ヶ月および2ヶ月後に蛍光顕微鏡を用いてその挙動を追跡した。その結果,1時間後では根の表面の一部に数個の菌体が付着する程度であったが,1日後には,細胞間隙や根の表面での増殖が確認された。7日後には不定根の発生部位に生じた表皮の裂け目で増殖する様子が数多く観察され,1ヶ月後には茎の維管束での増殖も観察されるようになった。以上のことから,GFP標識法はサトウキビに接種した窒素固定エンドファイトを追跡する手段として優れた方法であると考えられた。
ISSN:0912-2184
2189-6518
DOI:10.18946/jssm.60.1_3