トマト黄化葉巻病抵抗性育種の現状と問題点

トマト黄化葉巻病抵抗性育種の現状と問題点について取りまとめた.いくつかの接種方法が開発されているが,抵抗性育種においては保毒虫を用いた方法および接ぎ木による方法が利用されている.L. pimpinellifoliumやL. peruvianumなどのトマト近縁種から様々な抵抗性素材が見出されて品種が育成されているが,いずれも中度もしくは高度抵抗性と考えられ,各品種の抵抗性程度を評価する必要がある.また,これらの品種は免疫(抵抗)性ではないため,植物体内でTYLCVが増殖し,病原となりうる点に注意が必要である.今後も免疫(抵抗)性を示す素材の検索を継続するとともに,抵抗性遺伝子の集積や遺伝子組換...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:野菜茶業研究集報 = Proceedings of vegetable and tea science 2006-03 (3), p.99-102
1. Verfasser: 斎藤, 新
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:トマト黄化葉巻病抵抗性育種の現状と問題点について取りまとめた.いくつかの接種方法が開発されているが,抵抗性育種においては保毒虫を用いた方法および接ぎ木による方法が利用されている.L. pimpinellifoliumやL. peruvianumなどのトマト近縁種から様々な抵抗性素材が見出されて品種が育成されているが,いずれも中度もしくは高度抵抗性と考えられ,各品種の抵抗性程度を評価する必要がある.また,これらの品種は免疫(抵抗)性ではないため,植物体内でTYLCVが増殖し,病原となりうる点に注意が必要である.今後も免疫(抵抗)性を示す素材の検索を継続するとともに,抵抗性遺伝子の集積や遺伝子組換え技術の利用による,より高度抵抗性の素材開発が必要である.
ISSN:1349-0702