臭化メチルを巡る国際動向と代替技術
臭化メチルは,国連環境計画のもとで使用規制が次第に強化され,本年より不可欠用途など国際的に認められた用途に限ってその使用が許される新しい規制段階に入った.不可欠用途は,20ヵ国から申請されている.日本は,6作物7病害虫で申請しているが,これまではほぼ申請通り認められてきた.しかし,不可欠用途の廃止を含めた一層の規制強化,難透過性あるいは低透過性フィルムの使用による薬量の削減,畦処理の導入による処理面積の縮小などの動きもあり,不可欠用途の審査には厳しさが増している.臭化メチルに代わる土壌病害対策としては,クロルピクリン,D-D,メチルイソチオシアネートなどを用いた化学的防除法や,熱を利用した物理...
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Veröffentlicht in: | 野菜茶業研究集報 = Proceedings of vegetable and tea science 2006-03 (3), p.35-41 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 臭化メチルは,国連環境計画のもとで使用規制が次第に強化され,本年より不可欠用途など国際的に認められた用途に限ってその使用が許される新しい規制段階に入った.不可欠用途は,20ヵ国から申請されている.日本は,6作物7病害虫で申請しているが,これまではほぼ申請通り認められてきた.しかし,不可欠用途の廃止を含めた一層の規制強化,難透過性あるいは低透過性フィルムの使用による薬量の削減,畦処理の導入による処理面積の縮小などの動きもあり,不可欠用途の審査には厳しさが増している.臭化メチルに代わる土壌病害対策としては,クロルピクリン,D-D,メチルイソチオシアネートなどを用いた化学的防除法や,熱を利用した物理的防除法の開発と現場導入が進められている.特に太陽熱消毒法を改良した土壌還元消毒と,高温の熱水を圃場に注入することで土壌消毒を行う熱水土壌消毒は,日本で開発された新しい技術として注目されている.土壌消毒以外では,高設栽培などの導入による栽培法の改善,抵抗性品種の導入などの対策も進んでいる.しかし,土壌伝染性ウイルス病の防除対策は,現状ではまだ不十分であり,早急な技術開発が求められている. |
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ISSN: | 1349-0702 |