クロマツ実生家系からのマツノザイセンチュウ抵抗性個体の選抜
マツノザイセンチュウ抵抗性育種事業で選抜されたクロマツ抵抗性個体は16個体と少なく,採種園を維持していくには不十分である。そのため,抵抗性個体を追加選抜する必要がある。そこで,材木育種センター九州育種場では1995年より実生家系からの選抜に着手した。その方法は,まず,九州育種基本区の4箇所の地域から候補母樹を102個体選定して種子を採取し,この種子から家系別に苗を養成した。次に床替えした苗にマツノザイセンチュウ「島原個体群」を5,000頭ずつ接種する一次検定(1回目接種)を行った。この接種により生き残った個体に翌年10,000頭ずつ接種する一次検定(2回目接種)を行った。この手順によって67個...
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Veröffentlicht in: | 林木育種センター研究報告 2006-02 (22), p.35-50 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | マツノザイセンチュウ抵抗性育種事業で選抜されたクロマツ抵抗性個体は16個体と少なく,採種園を維持していくには不十分である。そのため,抵抗性個体を追加選抜する必要がある。そこで,材木育種センター九州育種場では1995年より実生家系からの選抜に着手した。その方法は,まず,九州育種基本区の4箇所の地域から候補母樹を102個体選定して種子を採取し,この種子から家系別に苗を養成した。次に床替えした苗にマツノザイセンチュウ「島原個体群」を5,000頭ずつ接種する一次検定(1回目接種)を行った。この接種により生き残った個体に翌年10,000頭ずつ接種する一次検定(2回目接種)を行った。この手順によって67個体の抵抗性候補木を選抜した。さらにこの候補木からつぎ木苗を養成してラメート毎に10,000頭のマツノザイセンチュウを接種する二次検定(クローン検定)を行った。その結果を基にして,「東北地方等マツノザイセンチュウ抵抗性育種事業実施要領」に従って「マツノザイセンチュウ抵抗性育種事業」で得られた抵抗性個体13個体の後代との抵抗性の比較を行った。その結果を,材木育種推進九州地区協議会等で検討を行い,17個体をクロマツのマツノザイセンチュウ抵抗性新品種の候補とした。最終的にこの結果を「独立行政法人材木育種センター新品種開発委員会」において「クロマツのマツノザイセンチュウ抵抗性品種」として決定した。 |
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ISSN: | 0918-5828 |