植物による土壌中のカドミウムの除去

カドミウム(Cd)汚染土壌中のCdを植物に吸収させて除去する方法(ファイトレメディエーション法)を検討した・汚染地から採取した沖積土(0 .1M塩酸可溶性Cd:0.70mgkg-1)と火山灰土(0.1M塩酸可溶性Cd:10.9mgkg-1)を用い,カラシナ,アブナラ,ヒマワリ,ベニバナをポットで6週間栽培し,Cdの吸収量を調べた。土壌pHの影響も調べるため,低pH処理区も設けた。その結果,乾物収量の大きいヒマワリのCd吸収量が最も大きく,以下,ベニバナ,アブラナ,カラシナの順であった。また,いずれの植物でも低pH処理区のほうがCd吸収量が多かった。最もCd吸収量の多かったヒマワリで,沖積土中の...

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Veröffentlicht in:環境科学会誌 2006/01/31, Vol.19(1), pp.37-43
Hauptverfasser: 服部, 浩之, 千葉, 芳里, 上田, 恵理子, 伊藤, 瞳, 伊藤, 貴絵, 中村, 進一, 茅野, 充男
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:カドミウム(Cd)汚染土壌中のCdを植物に吸収させて除去する方法(ファイトレメディエーション法)を検討した・汚染地から採取した沖積土(0 .1M塩酸可溶性Cd:0.70mgkg-1)と火山灰土(0.1M塩酸可溶性Cd:10.9mgkg-1)を用い,カラシナ,アブナラ,ヒマワリ,ベニバナをポットで6週間栽培し,Cdの吸収量を調べた。土壌pHの影響も調べるため,低pH処理区も設けた。その結果,乾物収量の大きいヒマワリのCd吸収量が最も大きく,以下,ベニバナ,アブラナ,カラシナの順であった。また,いずれの植物でも低pH処理区のほうがCd吸収量が多かった。最もCd吸収量の多かったヒマワリで,沖積土中の0.1M塩酸可溶性Cdの約22%,火山灰土では約6%が吸収された。これらの結果は,低濃度のCd汚染土からのCdの除去に,ファイトレメディエーション法が有効な手段になりうる可能性のあることを示している。
ISSN:0915-0048
1884-5029
DOI:10.11353/sesj1988.19.37