明期, 暗期および光中断期におけるキクの節間伸長量の画像解析

本研究では, キク (Dendranthema × grandiflorum cv. “Reagan”) を対象として, 光環境の変化が節間伸長量に与える影響について調べた結果, 以下の知見を得た. 1. 一日あたりの節間伸長量を100%とし, 明期, 暗期, 光中断期のそれぞれの時間帯での成長量を時間当たりに変換した相対伸長速度(%/hour)という概念を導入して, 一日のプロフィールを調べたところ, 暗期は約6%/hour, 明期および光中断期は約3%/hourという値となり, 供試植物では暗期に伸長成長が促進されることが明らかとなった. 2. 暗期に節間伸長が促進されるという傾向は, 2...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:植物環境工学 2006, Vol.18(1), pp.65-71
Hauptverfasser: 馬, 稚〓, 清水, 浩, 森泉, 昭治, 宮田, 真知子, 道園, 美弦, 田澤, 信二
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:本研究では, キク (Dendranthema × grandiflorum cv. “Reagan”) を対象として, 光環境の変化が節間伸長量に与える影響について調べた結果, 以下の知見を得た. 1. 一日あたりの節間伸長量を100%とし, 明期, 暗期, 光中断期のそれぞれの時間帯での成長量を時間当たりに変換した相対伸長速度(%/hour)という概念を導入して, 一日のプロフィールを調べたところ, 暗期は約6%/hour, 明期および光中断期は約3%/hourという値となり, 供試植物では暗期に伸長成長が促進されることが明らかとなった. 2. 暗期に節間伸長が促進されるという傾向は, 20%L (節間成長が停止した時点を100%Lとした指標) ステージを除いたほとんどのステージにおいて, この傾向が変わらないことが判明した. 3. これらの知見より, 光中断期(22:20~2:20)とそれに続く暗期(2:20~6:20)の長さの調節による光環境制御によって, 伸長成長量をコントロールできる可能性が示唆された.
ISSN:1880-2028
1880-3563
DOI:10.2525/shita.18.65