ブタ卵胞閉鎖にともなうコネキシン43の発現と局在の推移

排卵にいたる過程で99%以上が選択的に死滅してしまう卵胞閉鎖の分子制御機構を完全性周期動物であるブタの卵巣を材料として調べている。卵胞ではギャップジャンクションを形成するコネキシン(Cx)のうちCx43が主に発現しているが、卵胞閉鎖にともなうCx43のmRNAとタンパクの発現と局在の推移を調べた。Cx43は原始卵胞と一次卵胞では発現しておらず、卵胞上皮細胞(顆粒層細胞)が重層して層状構造を構築しはじめる二次卵胞以降のステージで発現していた。三次卵胞においてはmRNAもタンパクも顆粒層細胞に発現しており、閉鎖にともなって減少した。Cx43は顆粒層細胞の生存因子として働いているものと考えられた。...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:The Journal of reproduction and development 2005-10, Vol.51 (5), p.627-637
Hauptverfasser: 程, 園, 井上, 直子, 松田, 二子, 後藤, 康文, 前田, 晃央, 眞鍋, 昇
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:排卵にいたる過程で99%以上が選択的に死滅してしまう卵胞閉鎖の分子制御機構を完全性周期動物であるブタの卵巣を材料として調べている。卵胞ではギャップジャンクションを形成するコネキシン(Cx)のうちCx43が主に発現しているが、卵胞閉鎖にともなうCx43のmRNAとタンパクの発現と局在の推移を調べた。Cx43は原始卵胞と一次卵胞では発現しておらず、卵胞上皮細胞(顆粒層細胞)が重層して層状構造を構築しはじめる二次卵胞以降のステージで発現していた。三次卵胞においてはmRNAもタンパクも顆粒層細胞に発現しており、閉鎖にともなって減少した。Cx43は顆粒層細胞の生存因子として働いているものと考えられた。
ISSN:0916-8818