温州ミカンの品質を予測するニューラルネットワークモデル

本研究は,ニューラルネットワークを利用して,温州ミカンの収穫時期における品質(糖度とクエン酸含量)の値を,それまでの品質および気象の時系列データから予測するモデルを開発した.学習およびモデル検証用のデータは,7年間,8~11月にかけて収集された七つのデータセットであり,各データは4点(8~11月)の時系列からなる.このうち六つを学習用に,一つをモデル検証用に用いた.品質に大きな影響を与える気象要因は降雨量と日照時間であり,とくに降雨量が顕著であった.それで2入力(降雨量と日照時間)-2出力(糖度とクエン酸含量)モデルを構築した.入力(気象要因)と出力(果実の品質)の関係は,非線形特性が強く,ま...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:植物環境工学 2005, Vol.17(2), pp.90-98
Hauptverfasser: 森本, 哲夫, 大内, 義典, 芳之内, 正幸
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:本研究は,ニューラルネットワークを利用して,温州ミカンの収穫時期における品質(糖度とクエン酸含量)の値を,それまでの品質および気象の時系列データから予測するモデルを開発した.学習およびモデル検証用のデータは,7年間,8~11月にかけて収集された七つのデータセットであり,各データは4点(8~11月)の時系列からなる.このうち六つを学習用に,一つをモデル検証用に用いた.品質に大きな影響を与える気象要因は降雨量と日照時間であり,とくに降雨量が顕著であった.それで2入力(降雨量と日照時間)-2出力(糖度とクエン酸含量)モデルを構築した.入力(気象要因)と出力(果実の品質)の関係は,非線形特性が強く,また実測データのばらつきが大きいので数式によるモデル化は困難であるが,3層のニューラルネットワークを用いて,入力と出力の現在および過去の時系列データを使用し,最適な学習回数,システムパラメータ数,中間層ニューロン数を選ぶことにより,精度の高いモデルを構築できた.
ISSN:1880-2028
1880-3563
DOI:10.2525/shita.17.90