Ni変異菌株を利用したトマト根腐萎凋病の生物的・物理的・耕種的防除手段の効果評価と防除対策
1.トマト根腐萎凋病菌株において、ni変異菌は35菌糸片中20株(57.1%)で誘導され、f373-NM- 1 株を強病原性菌株として選抜・供試した。2.H-9601資材を200穴育苗トレ-に充填し、トマト‘ハウス桃太郎’を播種・育苗後、圃場に定植したところ、トマト根腐萎凋病のni変異菌数の抑制は認められなかったが、発病抑制効果は認められた。3.発酵牛ふん(2-4kg/m(2))、発酵鶏ふん(0.3-0.6kg/m(2))、バーク堆肥(2-4kg/m(2))を2年連用したが、顕著な菌数抑制効果は認められなかった。緑肥作物のギニアグラスやネギの輪作による顕著な菌数抑制効果は認められなかったが、根...
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Veröffentlicht in: | 広島県立農業技術センター研究報告 = Bulletin of the Hiroshima Prefectural Agriculture Research Center 2005-06 (78), p.37-52 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 1.トマト根腐萎凋病菌株において、ni変異菌は35菌糸片中20株(57.1%)で誘導され、f373-NM- 1 株を強病原性菌株として選抜・供試した。2.H-9601資材を200穴育苗トレ-に充填し、トマト‘ハウス桃太郎’を播種・育苗後、圃場に定植したところ、トマト根腐萎凋病のni変異菌数の抑制は認められなかったが、発病抑制効果は認められた。3.発酵牛ふん(2-4kg/m(2))、発酵鶏ふん(0.3-0.6kg/m(2))、バーク堆肥(2-4kg/m(2))を2年連用したが、顕著な菌数抑制効果は認められなかった。緑肥作物のギニアグラスやネギの輪作による顕著な菌数抑制効果は認められなかったが、根腐萎凋病に対してわずかに発病抑制効果が認められた。4.トマト根腐萎凋病菌は、熱処理により温度45℃の場合は土壌水分32%で5日後、20-25%で10日後に検出限界以下となった。土壌に石灰窒素を添加(l00kg/10a相当)すると、温度40℃でも処理14日後に検出限界以下となった。5.ni変異菌接種後、トマトを3作した圃場において、30mm相当量のかん水後、一重および二重ビニル被覆による簡易太陽熱処理を検討した。二重被覆は処理10日後に、一重被覆では同31日後に、表層-10cmまで、ni変異菌数が検出限界以下となった。6.地表面下に埋設した鶏卵卵白の変性程度と、ni変異菌数の減少消長が一致し、卵白変性を太陽熱処理効果判断の目安として利用できると考えられた。7.現地圃場(菌数0.3-1.5×10(2)CFU/g乾土)において、H-9601資材とクロルピクリン土壌消毒の組み合わせ区と、各単独処理区を設け、トマト‘ハウス挑太郎’を栽培した。その結果、単独処理区はいずれも無処理区よりも発病株率が増加したが、組み合わせ区では無処理区よりも発病株率が低下した。 |
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ISSN: | 0918-4848 |