鹿児島県における牛アルボウイルスの流行および抗体保有状況

1994~2002年に鹿児島県内のアカバネ, アイノ, チュウザン, イバラキおよび牛流行熱ウイルスの流行状況, 異常産発生状況およびワクチン接種率を調査した.おとり牛の抗体陽転を指標としたウイルス流行状況調査でアカバネウイルスは毎年流行し, 1997年以降は流行規模が拡大していることが明らかとなった.一方, アイノウイルスは3~4年間隔で流行し, 1996年には大規模な異常産発生を引き起こした.チュウザンウイルスは1997, 98および2002年に流行が確認されたが異常産発生は散発的であった.イバラキウイルスは1997, 98年に抗体陽転が確認され, 1997年に本ウイルスが関与したと考えら...

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Veröffentlicht in:Nippon Juishikai zasshi 2005/03/20, Vol.58(3), pp.180-185
Hauptverfasser: 中嶋, 久仁子, 池田, 省吾, 渡邊, 洋一郎, 永徳, 正裕, 津田, 知幸
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:1994~2002年に鹿児島県内のアカバネ, アイノ, チュウザン, イバラキおよび牛流行熱ウイルスの流行状況, 異常産発生状況およびワクチン接種率を調査した.おとり牛の抗体陽転を指標としたウイルス流行状況調査でアカバネウイルスは毎年流行し, 1997年以降は流行規模が拡大していることが明らかとなった.一方, アイノウイルスは3~4年間隔で流行し, 1996年には大規模な異常産発生を引き起こした.チュウザンウイルスは1997, 98および2002年に流行が確認されたが異常産発生は散発的であった.イバラキウイルスは1997, 98年に抗体陽転が確認され, 1997年に本ウイルスが関与したと考えられる死流産の発生が認められた.調査期間中, 牛流行熱ウイルスの流行はなかった.牛異常産3種混合ワクチンは1997~2002年にかけて18.2~28.4%と安定した接種率であったが, イバラキ病および牛流行熱ワクチンの接種率は年ごとに差が大きかった.2000~02年末にこれらウイルスに対する抗体保有状況調査を実施したところ, アカバネウイルスに対する抗体保有率が81~94%と最も高かった.次いで, アイノおよびチュウザンウイルスに対する抗体保有率が高かったが, イバラキおよび牛流行熱ウイルスに対する抗体保有率は低かった.
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma1951.58.180