毛包虫症犬におけるリンパ球CD4/CD8比の意義について
犬毛包虫症犬18頭を発症年齢によって若年発症型 (7頭) と成犬発症型 (11頭) とに分けた.それぞれの犬の末梢血口を採取し, リンパ球の表面抗原からリンパ球サブセットを蛍光細胞分析分離装置で解析した. また, 血清蛋白の分画を電気泳動で調べた. 一部の供試犬については治療を行い, これらの変化を調べた. その結果, CD4+Tリンパ球/CD8+Tリンパ球 (CD4/CD8) 比は, 正常犬群, 若年発症型および成犬発症型の毛包虫症犬群においては差が無かった. しかしながら成犬発症型毛包虫症犬群では, ステロイド誘発性と思われる4頭を除くと, 正常犬群および若年発症型の毛包虫症群と比べてCD...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | Nippon Juishikai zasshi 2005/02/20, Vol.58(2), pp.113-116 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 犬毛包虫症犬18頭を発症年齢によって若年発症型 (7頭) と成犬発症型 (11頭) とに分けた.それぞれの犬の末梢血口を採取し, リンパ球の表面抗原からリンパ球サブセットを蛍光細胞分析分離装置で解析した. また, 血清蛋白の分画を電気泳動で調べた. 一部の供試犬については治療を行い, これらの変化を調べた. その結果, CD4+Tリンパ球/CD8+Tリンパ球 (CD4/CD8) 比は, 正常犬群, 若年発症型および成犬発症型の毛包虫症犬群においては差が無かった. しかしながら成犬発症型毛包虫症犬群では, ステロイド誘発性と思われる4頭を除くと, 正常犬群および若年発症型の毛包虫症群と比べてCD4+Tリンパ球の減少によるCD4/CD8比は有意に低かった. さらに毛包虫に対する治療によってCD4/CD8比は変化しなかった. 血清総蛋白, γ分画およびβ分画は, 治療前では, 正常犬群と比べて毛包虫症犬群においては高かったが, 治療することによって減少した. 以上の結果から, 毛包虫症発症犬においてリンパ球のCD4/CD8比が低下している場合, その犬の毛包虫症は難治性であることが示唆された. |
---|---|
ISSN: | 0446-6454 2186-0211 |
DOI: | 10.12935/jvma1951.58.113 |