ハゼノキ優良候補木の果実収量と含蝋率の年次変動

地域特性品種育成事業において選抜されたハゼノキ(Rhus succedanea L.)50クローンの,果実収量及び含蝋率の年次変動と,クローンの順位の変動について調べた。1998年から2003年までの6年間において,調査対象の3試験地における果実収量には年による変動がみられ,試験地間に同調する傾向が認められた。そのうち2000年,2001年及び2003年が豊作,2002年が不作と判断された。豊凶と前年度の8月及び11月の降水量との間に相関関係が認められた。含蝋率にも年次変動がみられたが,果実収量の変動との明瞭な関係は認められなかった。また含蝋率は果実収量に比べ,年次変動の幅が小さい傾向にあった...

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Veröffentlicht in:林木育種センター研究報告 2005-03 (21), p.75-83
Hauptverfasser: 平岡, 裕一郎, 大平, 峰子, 山野, 邉太郎, 倉本, 哲嗣, 岡村, 政則, 藤澤, 義武
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:地域特性品種育成事業において選抜されたハゼノキ(Rhus succedanea L.)50クローンの,果実収量及び含蝋率の年次変動と,クローンの順位の変動について調べた。1998年から2003年までの6年間において,調査対象の3試験地における果実収量には年による変動がみられ,試験地間に同調する傾向が認められた。そのうち2000年,2001年及び2003年が豊作,2002年が不作と判断された。豊凶と前年度の8月及び11月の降水量との間に相関関係が認められた。含蝋率にも年次変動がみられたが,果実収量の変動との明瞭な関係は認められなかった。また含蝋率は果実収量に比べ,年次変動の幅が小さい傾向にあった。果実収量,含蝋率ともに,年次間のクローンの順位相関はほぼすべて正の値をとったが,その大きさと有意性は年により変化した。このことから,果実収量,含蝋率ともにクローンの順位は少なからず変動し,変動の大きさが年により異なると考えられた。以上の結果とこれまでの調査結果を合わせて,ハゼノキ優良木選定のための評価方法を検討した。
ISSN:0918-5828