セラミドはカルシウムとカルシウムイオノホアA23187により誘起されたブタ射出精子の先体反応を増強する

哺乳動物精子は受精において卵子に侵入する前に先体反応を誘起されなければならないが、この調節機構は不明な点が多い。本研究はブタ射出精子の先体反応におけるセラミドの関与を検討した。手圧法により採取したブタ射出精子をBelsville S希釈液で希釈後72時間まで17Cにて保存した。洗浄後、内因性セラミドのアナログであるC2-セラミド、C2-セラミドの陰性対照であるC2-ジヒドロ-セラミド(C2-DH-セラミド)あるいはアルカリセラミダーゼの阻害剤である(1S、2R)-D-eryhro-2-(N-myrisoylamino)-1-phenyl-1-propanol(D-eryhro-MAPP)の存在...

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Veröffentlicht in:The Journal of reproduction and development 2004-12, Vol.50 (6), p.667-674
Hauptverfasser: 村瀬, 哲磨, 今枝, 紀明, 近藤, 菜穂, 坪田, 敏男
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:哺乳動物精子は受精において卵子に侵入する前に先体反応を誘起されなければならないが、この調節機構は不明な点が多い。本研究はブタ射出精子の先体反応におけるセラミドの関与を検討した。手圧法により採取したブタ射出精子をBelsville S希釈液で希釈後72時間まで17Cにて保存した。洗浄後、内因性セラミドのアナログであるC2-セラミド、C2-セラミドの陰性対照であるC2-ジヒドロ-セラミド(C2-DH-セラミド)あるいはアルカリセラミダーゼの阻害剤である(1S、2R)-D-eryhro-2-(N-myrisoylamino)-1-phenyl-1-propanol(D-eryhro-MAPP)の存在下で精子を10分間前培養の後3mM Ca (2+)と0.3μM A23187(Ca(2+)/A23187)で刺激した。種々の時間後先体反応誘起率を調べた結果、Ca(2+)/A23187による刺激開始後5分では明らかな変化は見られなかったが、10分で急激に上昇し、15分以上の培養でほぼ最高値に達した。C2-セラミドあるいはD-eryhro-MAPPの存在下前培養した結果、Ca(2+)/A23187により誘起された先体反応は濃度依存的に増強されたが、C2-DH-セラミドは影響を及ぼさなかった。以上のことから、先体反応を調節する機構にセラミドが関与する可能性が示唆された。
ISSN:0916-8818