収穫後技術の経済的評価―フィリピンにおける米とトウモロコシ乾燥の事例
フィリピン北部イザベラ州の稲作とトウモロコシ作農家の調査データを用い, 作物収穫後農家が実施する乾燥作業の実態と経済性を明らかにし, 乾燥機による機械乾燥の経済性と比較した.作物収穫後の乾燥は稲作の場合例外的にしかなされず, トウモロコシ作の場合は乾燥を行うのがふつうである.乾燥作業には所得効果が作用しているようであり, 豊かな農家ほど乾燥作業を自ら実施する傾向が観察される.乾燥は総て人力による天日乾燥であり, 乾燥機の使用は皆無である.天日乾燥の経済性が高いのに対し, 現存する乾燥機の経済性は比較にならないほど低く, 使いものにならない.賃金率が高まるに従い, 天日乾燥の機械乾燥に対する有利...
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Veröffentlicht in: | Nettai nōgyō 2004/12/01, Vol.48(4), pp.253-264 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | eng ; jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | フィリピン北部イザベラ州の稲作とトウモロコシ作農家の調査データを用い, 作物収穫後農家が実施する乾燥作業の実態と経済性を明らかにし, 乾燥機による機械乾燥の経済性と比較した.作物収穫後の乾燥は稲作の場合例外的にしかなされず, トウモロコシ作の場合は乾燥を行うのがふつうである.乾燥作業には所得効果が作用しているようであり, 豊かな農家ほど乾燥作業を自ら実施する傾向が観察される.乾燥は総て人力による天日乾燥であり, 乾燥機の使用は皆無である.天日乾燥の経済性が高いのに対し, 現存する乾燥機の経済性は比較にならないほど低く, 使いものにならない.賃金率が高まるに従い, 天日乾燥の機械乾燥に対する有利性は低下していくが, 当分は天日乾燥の有利性はゆるがない.乾燥機の経済性を低めている最大の要因は熱を発生させるためのバーナーの燃料効率が低すぎることにあり, もし機械乾燥を普及させる必要があるとすれば, その点を大幅に改善することが必要である. |
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ISSN: | 0021-5260 2185-0259 |
DOI: | 10.11248/jsta1957.48.253 |