ハスモンヨトウに対するBacillus thuringiensis製剤の生物活性に及ぼす植物葉の影響

葉片浸漬法を用いてB剤のハスモンヨトウに対する致死活性と発育阻害活性を4種類の植物葉(キャベツ、トマト、イチゴおよびシソ)間で比較した。キャベツ葉を用いた試験でB剤の致死活性や発育阻害活性はハスモンヨトウの幼虫齢期(1齢-6齢)によって異なり、齢が進むにつれて低下した。しかし、その度合は評価する生物活性によって異なり、発育阻害活性は致死活性に比べて齢間の差の少ないことが示された。B剤のハスモンヨトウ1齢および3齢幼虫に対する致死率および発育阻害率は検定に用いた植物葉の種類によって大きく異なり、イチゴやシソ葉ではキャベツやトマト葉に比較して常に低かった。その度合は検定幼虫の齢期によっても異なるが...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Nihon Ōyō Dōbutsu Konchū Gakkai shi 2004, Vol.48(4), pp.307-314
Hauptverfasser: 浅野, 昌司, 長岡, 広行, 和田, 豊, 宮本, 和久
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:葉片浸漬法を用いてB剤のハスモンヨトウに対する致死活性と発育阻害活性を4種類の植物葉(キャベツ、トマト、イチゴおよびシソ)間で比較した。キャベツ葉を用いた試験でB剤の致死活性や発育阻害活性はハスモンヨトウの幼虫齢期(1齢-6齢)によって異なり、齢が進むにつれて低下した。しかし、その度合は評価する生物活性によって異なり、発育阻害活性は致死活性に比べて齢間の差の少ないことが示された。B剤のハスモンヨトウ1齢および3齢幼虫に対する致死率および発育阻害率は検定に用いた植物葉の種類によって大きく異なり、イチゴやシソ葉ではキャベツやトマト葉に比較して常に低かった。その度合は検定幼虫の齢期によっても異なるが、致死率で1/3-1/30、発育阻害率で1/10-1/30に低下した。しかし、検定24h前に与えた植物葉(シソやイチゴ葉)はその後のハスモンヨトウのB剤感受性(致死率および発育阻害率)に影響しないことから、検定に用いた植物葉によるB剤に対する阻害物質の誘導の可能性は少なく、生物検定に用いた植物葉の種類によりB剤の生物活性が直接影響を受けると考えられた。
ISSN:0021-4914
1347-6068
DOI:10.1303/jjaez.2004.307