日本ウズラの体重大方向への選抜限界

本研究は、日本ウズラの6週齢体重を指標として選抜・造成した体重大系統(LL)を引き続き体重大方向へ10世代選抜を行うと同時に、選抜74世代の大系統から、従来の選抜方向と逆選抜(LS)を10世代行い、対照閉鎖集団(RR)の6週齢体重と比較することにより、この体重大系統の選抜限界を追究した。10世代におけるLLの選抜反応は小さく、LSの6週齢体重は逆選抜3世代目で雌雄ともLLに比較して有意に小さい結果となった。LSでは世代が進むにつれて雌雄とも徐々に平均体重が小さくなって逆選抜反応が得られたが、8世代以降反応が小さかった。LLの実現遺伝率は、雌雄ともほぼ0に近い値が得られ、体重の遺伝変異は小さいと...

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Veröffentlicht in:Nihon Kakin Gakkaishi 2004-11, Vol.41 (4), p.207-215
Hauptverfasser: 岡本, 悟, 小林, 真, 朴, 君
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:本研究は、日本ウズラの6週齢体重を指標として選抜・造成した体重大系統(LL)を引き続き体重大方向へ10世代選抜を行うと同時に、選抜74世代の大系統から、従来の選抜方向と逆選抜(LS)を10世代行い、対照閉鎖集団(RR)の6週齢体重と比較することにより、この体重大系統の選抜限界を追究した。10世代におけるLLの選抜反応は小さく、LSの6週齢体重は逆選抜3世代目で雌雄ともLLに比較して有意に小さい結果となった。LSでは世代が進むにつれて雌雄とも徐々に平均体重が小さくなって逆選抜反応が得られたが、8世代以降反応が小さかった。LLの実現遺伝率は、雌雄ともほぼ0に近い値が得られ、体重の遺伝変異は小さいと考えられた。一方、LSの選抜反応から求めた雌雄平均の遺伝率で0.60?0.68と高い値が得られたことから、本系統は体重を小さくする遺伝子を有しており、体重小系統(SS)と同様、適応力の低下により体重選抜限界に近いと考えられた。
ISSN:0029-0254