紫外線(UV-B)がヨーネ菌(Mycobacterium avium subsp. paratuberculosis)の生残性に及ぼす影響

ヨーネ病はヨーネ病感畜の糞便中ヨーネ菌(Mycobacterium avium subsp. paratuberculosis : MAP)で汚染された草地を介して感染する。日光中の紫外線は草地を汚染する病原体の消毒に有効と考えられる。そこで,本研究では紫外線(UV-B)がヨーネ菌の生残性に及ぼす影響を調べた。培養したBBM220株及びATCC19851株を蒸留水(DW)とスラリーに懸濁し,スライドグラスに滴下し湿潤状態及び乾燥させた状態におき,UV-Bを照射した。懸濁液を乾燥させたか否かに関係なくDW中のMAPの生残数は照射量1.0kJ/m^2から減少し,8.5kJ/m^2で検出限界以下とな...

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Veröffentlicht in:Nippon Sōchi Gakkaishi 2004/10/15, Vol.50(4), pp.336-340
Hauptverfasser: 片山, 信也, 鈴木, 巧, 柴田, 正志, 大竹, 正剛, 鎌田, 信一, 横溝, 祐一
Format: Artikel
Sprache:eng ; jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:ヨーネ病はヨーネ病感畜の糞便中ヨーネ菌(Mycobacterium avium subsp. paratuberculosis : MAP)で汚染された草地を介して感染する。日光中の紫外線は草地を汚染する病原体の消毒に有効と考えられる。そこで,本研究では紫外線(UV-B)がヨーネ菌の生残性に及ぼす影響を調べた。培養したBBM220株及びATCC19851株を蒸留水(DW)とスラリーに懸濁し,スライドグラスに滴下し湿潤状態及び乾燥させた状態におき,UV-Bを照射した。懸濁液を乾燥させたか否かに関係なくDW中のMAPの生残数は照射量1.0kJ/m^2から減少し,8.5kJ/m^2で検出限界以下となった。MAP生残数をY,紫外線量をXとすると湿潤条件でY=-0.7X+6.0(R^2=0.97),乾燥条件でY=-0.8X+6.49(R^2=0.96)の回帰式が得られた。しかし,スラリー中のMAPは数ケ月分の日光量に相当する照射でも生残した。照射されたUV-Bの99.6-98.5%は薄いスラリー層を透過できなかった。また,牧草の葉をUV-Bは全く透過しなかった。以上の結果から,長期間の太陽光照射下でも糞便中または牧草葉の陰にあるヨーネ菌は生残すると考えられる。
ISSN:0447-5933
2188-6555
DOI:10.14941/grass.50.336