広島県におけるアスパラガス斑点病および褐斑病の発生実態とその薬剤防除法
広島県のアスパラガス栽培における斑点性病害の発生実態およびそれらの薬剤防除法について調査し,以下の知見を得た。1.ハウスおよび露地栽培の多くの圃場で斑点病(Stemphylium botryosum)と褐斑病(Cercospora asparagi)が併発していた。2.PDA平板培地上における斑点病菌の生育適温は25~28℃で,褐斑病菌は28℃であった。3.斑点病および褐斑病とも栽培初期の梅雨時期に初発生し,その後混発しながら進展した。初発は斑点病の方が褐斑病よりも約10日早く,無防除圃場では褐斑病が多発する傾向があった。4.PDA平板培地上における斑点病および褐斑病の菌糸の伸長抑制効果の高い...
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Veröffentlicht in: | 広島県立農業技術センター研究報告 = Bulletin of the Hiroshima Prefectural Agriculture Research Center 2004-05 (76), p.1-10 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 広島県のアスパラガス栽培における斑点性病害の発生実態およびそれらの薬剤防除法について調査し,以下の知見を得た。1.ハウスおよび露地栽培の多くの圃場で斑点病(Stemphylium botryosum)と褐斑病(Cercospora asparagi)が併発していた。2.PDA平板培地上における斑点病菌の生育適温は25~28℃で,褐斑病菌は28℃であった。3.斑点病および褐斑病とも栽培初期の梅雨時期に初発生し,その後混発しながら進展した。初発は斑点病の方が褐斑病よりも約10日早く,無防除圃場では褐斑病が多発する傾向があった。4.PDA平板培地上における斑点病および褐斑病の菌糸の伸長抑制効果の高い薬剤は,イミノクタジンアルベシル酸塩水和剤,TPN水和剤,塩基性硫酸銅水和剤,水酸化第二銅水和剤,マンゼブ水和剤,テトラコナゾール液剤,およびクレソキシムメチル水和剤であった。5.斑点病と褐斑病の併発したハウス栽培圃場において,TPN水和剤,イミノクタジンアルベシル酸塩水和剤および水酸化第二銅水和剤のそれぞれの1000倍液3回散布は,8月中旬まで病勢を低く抑え,同等の防除効果を示した。6.斑点病と褐斑病の併発したハウス栽培圃場において,イミノクタジンアルベシル酸塩水和剤1000倍液の初発時の散布と,その後20日間隔のTPN水和剤1000倍液の散布により,栽培後期まで斑点病および褐斑病の発病を抑制することができた。 |
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ISSN: | 0918-4848 |