飢餓中のサクラマス当歳魚の肝臓におけるトリグリセリドおよびグリコーゲン含量の変動

河川生活期のサクラマス幼魚の飢餓の指標を検索するため, 春季の天然及び孵化場産並びに冬季の天然の当歳魚を用い, それぞれ給餌群と絶食群に分け, 肝臓中のトリグリセリド (TG) およびグリコーゲン (GC) 含量の変化を分析した。季節や魚の違いに関わらず, TG含量は緩やかに減少した。絶食群のTG含量の値が給餌群の値よりも有意に低くなるとき, 死亡する魚が出現する傾向にあった。そのためTG含量は, 生死に関わる飢餓の指標となる可能性が考えられた。一方GC含量は季節により動向が異なり, 飢餓の指標とするにはそれを考慮すべきと考えられた。...

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Veröffentlicht in:Nippon Suisan Gakkaishi 2004, Vol.70(2), pp.168-174
Hauptverfasser: 三坂, 尚行, 水野, 伸也, 宮腰, 靖之, 竹内, 勝巳, 鷹見, 達也, 笠原, 昇
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:河川生活期のサクラマス幼魚の飢餓の指標を検索するため, 春季の天然及び孵化場産並びに冬季の天然の当歳魚を用い, それぞれ給餌群と絶食群に分け, 肝臓中のトリグリセリド (TG) およびグリコーゲン (GC) 含量の変化を分析した。季節や魚の違いに関わらず, TG含量は緩やかに減少した。絶食群のTG含量の値が給餌群の値よりも有意に低くなるとき, 死亡する魚が出現する傾向にあった。そのためTG含量は, 生死に関わる飢餓の指標となる可能性が考えられた。一方GC含量は季節により動向が異なり, 飢餓の指標とするにはそれを考慮すべきと考えられた。
ISSN:0021-5392
1349-998X
DOI:10.2331/suisan.70.168