岡山県で分離されたアカバネウイルスの抗原性と遺伝子解析

2001年9月~11月に岡山県では調査戸数の35%, 調査対象おとり牛の27.6%にアカバネウイルス (AKAV) に対する抗体陽転が認められた. 2001年9月下旬に採血した未越夏おとり牛1頭の血漿および血球からウイルスが分離された. 交差中和試験の結果, 分離株はAKAVと同定されたが, JaGAr39株やIriki株とは異なる抗原性を示すことが明らかとなった. そこで, 分離株の核蛋白コード領域の塩基配列を決定し進化系統樹解析を行った結果, 分離株はIriki株と同じクラスターに分類されるが, そのクラスター内では大きく離れた位置にあることから, 遺伝子構造の異なる株である可能性が示唆さ...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Nippon Juishikai zasshi 2004/02/20, Vol.57(2), pp.101-105
Hauptverfasser: 福冨, 豊子, 長井, 誠, 奥田, 宏健, 明石, 博臣, 秦, 守男, 萱原, 佳美, 秦野, 好博
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:2001年9月~11月に岡山県では調査戸数の35%, 調査対象おとり牛の27.6%にアカバネウイルス (AKAV) に対する抗体陽転が認められた. 2001年9月下旬に採血した未越夏おとり牛1頭の血漿および血球からウイルスが分離された. 交差中和試験の結果, 分離株はAKAVと同定されたが, JaGAr39株やIriki株とは異なる抗原性を示すことが明らかとなった. そこで, 分離株の核蛋白コード領域の塩基配列を決定し進化系統樹解析を行った結果, 分離株はIriki株と同じクラスターに分類されるが, そのクラスター内では大きく離れた位置にあることから, 遺伝子構造の異なる株である可能性が示唆された.
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma1951.57.101