ユリ‘若狭富士',‘若狭の曙',‘若狭の歌姫',‘若狭の舞姫'の育成経過とその特性

1.‘若狭富士’は1990年に交配された‘八ヶ岳’ב北岳2号’の組み合わせの中から育成され，1998年に登録されたものである。花型はテッポウユリ型で，花色は純白である。栄養繁殖系品種で，開花時期は‘北岳2号’より1～2週間早い。葉枯病には，‘北岳2号’並に強い。2.‘若狭の曙’は1991年に交配された‘中生あさま’בソレント’の組み合わせから育成されたLAハイブリッド品種で，1998年に登録されたものである。花型はスカシユリ型で，花色は淡橙黄色(J. H. S. カラーチャート：2202)である。年内定植の無加温施設栽培で5月下旬に開花する。球根の肥大性，分球性に優れ，球根生産性は高い。3.‘若狭の歌姫’は1991年に交配された‘八ヶ岳’בコートダジュール’の組み合わせから育成されたLAハイブリッド品種で，1998年に登録出願をしたものである。花型はスカシユリ型で，花色は淡黄色(J. H. S. カラーチャート：2903)である。年内定植の無加温施設栽培で5月中下旬に開花する。球根の肥大性，分球性に優れ，球根生産性は高い。4.‘若狭の舞姫’は1991年に交配された‘八ヶ岳’בシュネーブ’の組み合わせから育成されたLAハイブリッド品種で，1998年に登録申請したものである。花型はスカシユリ型で，花色は白色(J. H. S. カラーチャート：2502)で，紫の縁取りがある。年内定植の無加温施設栽培で5月下旬～6月上旬に開花する。球根の肥大性，分球性および球根生産性は‘若狭の曙’‘若狭の歌姫’に比べるとやや劣る。