牛の腸管出血性大腸菌O157の保菌状況と分離株の性状

1999年~2002年までの3年間に広島市と畜場で処理された牛約4万頭の中から無作為に抽出した, 675頭の盲腸内容物を採取し, 腸管出血性大腸菌 (EHEC) O157の検査を実施した. その結果, 35頭からEHEC O157を検出した. 全体の保菌率は5.2%で, 品種別では, 黒毛和種の保菌率が高い傾向を示した. また, 年齢別では3歳以下からのみ検出され, 3歳を超えた牛からは検出されなかった. 月別検出状況では, 気温の高い夏場に多く検出された. 検出したEHEC O157のH血清型はすべてH7で, VT型別ではVT2単独産生株が54.3%で最も多かった. 継続的にEHEC O15...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Nippon Juishikai zasshi 2003/11/20, Vol.56(11), pp.745-749
Hauptverfasser: 坂口, 浩章, 京塚, 明美, 児玉, 実, 佐伯, 幸三, 山岡, 弘二
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:1999年~2002年までの3年間に広島市と畜場で処理された牛約4万頭の中から無作為に抽出した, 675頭の盲腸内容物を採取し, 腸管出血性大腸菌 (EHEC) O157の検査を実施した. その結果, 35頭からEHEC O157を検出した. 全体の保菌率は5.2%で, 品種別では, 黒毛和種の保菌率が高い傾向を示した. また, 年齢別では3歳以下からのみ検出され, 3歳を超えた牛からは検出されなかった. 月別検出状況では, 気温の高い夏場に多く検出された. 検出したEHEC O157のH血清型はすべてH7で, VT型別ではVT2単独産生株が54.3%で最も多かった. 継続的にEHEC O157が検出された農場の薬剤感受性およびVT型がほぼ同一であった菌株のRAPD法による遺伝子型別では, 数種類のプライマーにより異なったパターンを示した.
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma1951.56.745