ニホンナシ'秋栄'果実のみつ症発生に及ぼす夏季せん定及びジベレリン処理の影響
ニホンナシ'秋栄'果実の成熟,糖蓄積及びみつ症発生抑制に及ぼす夏季せん定及びジベレリン(GA)処理の影響を調査した.いずれの処理区においてもみつ症発生は果実の成熟にともたって増加したが,2000年度及び2001年度とも夏季せん定処理によりみつ症の程度と発生率は低下した.一方,GA処理によりみつ症発生は促進されたが,成熟過程においては夏季せん定によりGAの影響は低下した.しかし完熟期にはその効果は認められなくなった.GA処理によって成熟は促進され,また果実中に高濃度のジベレリン様物質(GAs) が検出されたが,夏季せん定区と対照区の間に内生GAs含量の差は認められなかった.&...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | Engei Gakkai zasshi 2003/09/15, Vol.72(5), pp.372-377 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | eng ; jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | ニホンナシ'秋栄'果実の成熟,糖蓄積及びみつ症発生抑制に及ぼす夏季せん定及びジベレリン(GA)処理の影響を調査した.いずれの処理区においてもみつ症発生は果実の成熟にともたって増加したが,2000年度及び2001年度とも夏季せん定処理によりみつ症の程度と発生率は低下した.一方,GA処理によりみつ症発生は促進されたが,成熟過程においては夏季せん定によりGAの影響は低下した.しかし完熟期にはその効果は認められなくなった.GA処理によって成熟は促進され,また果実中に高濃度のジベレリン様物質(GAs) が検出されたが,夏季せん定区と対照区の間に内生GAs含量の差は認められなかった.'秋栄'果実中の主な糖は未熟期にはフルクトースとソルビトールであったが,成熟期にはスクロースが最も多くなった.夏季せん定は果実発育と果肉硬度と地色など成熟に関連する指標には影響を及ぼさなかったが,スクロース蓄積の進行を遅延させた.これらの結果から,夏季せん定による'秋栄'のみつ症発生低下の一因は,スクロース蓄積の遅延によるのではないかと考えられた. |
---|---|
ISSN: | 0013-7626 1880-358X |
DOI: | 10.2503/jjshs.72.372 |